新装版スレイヤーズ13 降魔への道標 ネタバレ感想 その1

 ぼちぼち新装版感想書きます。今日はちょい短めに大まかな感想を。ネタバレです。


 旧版発行年・・・もう10年前なんだ。早いもんだなあ。当時まだ学生でしたよ。当時は東京に住んでいて、行き着け本屋の中に早売りやってるところがあって。発売日前前から「今日かな〜まだかな〜」って通っていたら、「1ヶ月延期になりました」って張り紙が出ててめっさ凹んだ記憶がある。延期は毎度のお約束のようなものだったけど、やっぱりもうすぐ読める、って思ってただけにショックだったさ!当時はネットも繋いでなくて、そういう情報入らなかったんだよなあ。今、便利になったものです。そして待つのにも慣れましたよwりーでぃんぐなんて4ヶ月遅れるって聞いても「あ、そうなんだ」って位の反応だった。何はともあれ、こういう記憶もリアルタイムに読んでいたときの貴重な思い出です。思えばなんと幸せな時代に生きていたんだろう。長編がまだ進行中だったんだもん。
 と、思い出話はさておき、内容の話。今回最大の見所は何と言ってもVS覇王戦!ここのバトルは2部最熱!新装版を読み返したのは昨日だったんですが、Front Breakingが合うなあ、って思ってしまいました。腹くくってからのリナがうまい具合に歌詞にシンクロする。やるって決めたときのリナの曲ですね。無印のVSシャブラニグドゥ戦とかも合いそう。・・・ちょっと脱線しましたが、「腹をくくる」前のリナにはちょっと感慨深い思いがあったりします。この辺は長くなるので、また項を改めて・・・。
 13巻は前巻12巻に引き続き、魔族との激闘が続きます。魔族との戦いに慣れていく流れも熱いなあ。レベルアップと言うよりスキルアップしていく感じがなんとも良い。魔族は基本人間なめてますから、その隙をついて短期にケリつけたり、空間渡った後に背後に出やすいからそこをフォローするとか。この「旨さ」の部分がスレイヤーズの戦闘の見所の一つですね。
 中盤戦闘では、兵士たちを巻き込んだ乱戦でのリナとミリーナの連携のシーンが好きです。この二人の連携は、互いの動きを読んでフォローしあう、と言うよりは思考パターンが似ているために、自然に連携に繋がる、って感じのように感じる。ミアンゾを天井から引き下ろすために呪文を撃つ戦略や、兵士がミアンゾの水流攻撃を弱めたのを見て瞬時に顔に短刀を突き刺す戦略、双方無言、でもタイミングは「ほぼ」同時・・・ちゃんと状況見てずらしたりしてますね。この二人の連携はもっと見たかったなあ・・・。
 さて、この話では魔族に姿を変えられてしまったジェイドが再登場するわけですが・・・彼は何気に14巻・15巻伏線ですね。かつての仲間と戦うやりにくさ、そして「せめて俺が引導を渡してやるぜ」というルークの言葉。13巻は色んな意味で「降魔への道標」なんだなあ。
 最後に、ミルガズィアさんとメンフィスの話。最初読んだ時はこの二人の強さに驚いたものです。まずドラゴンは「竜破斬」っていうリナの得意呪文の対象にされちゃってるくらいやられ役のイメージがある存在(これは作中でも触れられてますが)。ミルさんとはドラゴンズピークで一度会ってますが、その時はゼロスにびびってる姿の方が印象に残ってましたから。エルフはすぺしゃるでギャグキャラにされていたくらいしか登場してなかったり・・・。後は他メディア作品の印象もあるか。TRYのゴールドドラゴン弱かったし、ろいやるのラークもリナたちに助けられる存在でした。ミルさんメンフィスの強さの背景には、クレアバイブルの写本から生まれた武器・防具の力が加わっていることが大きいようです。ゼロスは「ドラゴンは己の力への過信からか、他者の力に頼ったり技術の伝承・蓄積をしない」と言っていましたが、ミルさん達はゼロスに敗北したことでその考え方を改めた、と。ミルさんは何気に大人物だよな〜。兵士たちにかけた言葉もかっこいいし。そんな彼が寒いギャグという最強精神攻撃持ってるあたりがスレイヤーズだw