Front breaking&砂時計 解禁!

 スレイヤーズEVOLUTION-R主題歌、本日解禁〜。と言うことで早速感想を。
 (砂時計の感想追記しました)

・Front Breaking
 曲調は思ったより静かでした。イントロからじわじわ盛り上がっていく感じでワクワクしました。そのじわじわ感がオープニングらしくて、映像がイメージしやすい感じです。
 さて、歌詞。いいわ・・・。またツボにストライク。私、時々林原さんとかスレイヤーズのファンでいていいのか、って思うくらい意志の弱いダメな人間です。Plentyで補給されたやる気成分も早くも枯渇しかけていたところに闘魂注入。「大丈夫、やれる。やれるよ。」そうじわじわ背中を押されているようなパワーを感じる。多分リナの目線を借りつつも、「何度でも人は立ち上がれる」「心の奥の奥で誰もが持ってる力」などなど一般化することで、「それは特別なことなんじゃなくって、あなたにも出来るよ」みたいなメッセージになっているから、なんじゃないかなあーと。で、その為にはどうしたらいいのか、具体的な方法が次に示される。「遠い未来への迷いよりも 今目の前にある現実 一つ一つ砕いたならただの砂に変わる」このサビいいなあ〜。私も未来への不安は常にある。でも、今は目の前のことしか出来なくて。だけど、そうやって一つ一つ今を砕いていくことが人生っていうものなんじゃないかな、そう思えた。今やっていること・・・大したことはできてなくて、やっぱりダメなんだけど、それを肯定されたようでちょっと嬉しい。
 と、ついつい自分語りをしてしまいました。そうそう、スレイヤーズの話をしなくては。「遠い未来への迷いよりも 今目の前にある現実 一つ一つ砕いたならただの砂に変わる」この部分はリナっぽくもあって、そういう意味でも好きです。過去のスレイヤーズソングで「夢」という単語が結構出てきます。でも「リナの夢って何なんだろう?」っていうのを前から考えてまして。それこそ「あれもしたいこれもしたい」「あれも欲しいこれも欲しい」っていう「限りない欲望」はあっても「あたしはこうなりたい!あたしはこうありたい!」っていう強い目標みたいものはあんまりないような。それより「あたしはこうする。あたしはこうある。」っていうのを自然に実行している不言実行タイプですよね。今、生きている現実こそが彼女にとって夢を体現している瞬間なのかも。そんなリナの生き様みたいなものが、このサビの部分なんじゃないかな、と。望む望まないに関わらず、周囲にトラブルばかりが付きまとうリナ。それを自分の流儀で一つ一つ砕いていく。たとえその先の未来に迷いがあっても、そこで止まったりはしない・・・みたいな。序盤の立ち上がりの歌詞を含め、逆風の中前を見据えるリナが見えるようなすばらしい歌詞です。林原さん、今回も素敵な歌詞をありがとうございました!
 ・・・砂時計感想も書こうと思ったけど、Front Breakingだけで2時間もかかってしまったので今日はこの辺で・・・。

砂時計
 矢吹さん曲ということでセイバーマリオネットJのhesitationを思い起こさせるイントロ。予告どおり切ない曲調、切ない歌詞。でも、紛れもなくスレイヤーズソングなんだなあ、と思わせる1曲です。ちょっとした歯車の狂いで道を踏み外してしまう「人の弱さ」、そこをさらに踏み込んで、そんなもどかしさ、やるせなさの中でも、さらにそれを乗り越えていく人の意思の強さ、というのがスレイヤーズのテーマだと思っているので、その辺をまさに表現してくれてるのがすばらしいと思う。
 しかし、これを今まで前向き路線の強かったスレイヤーズソングに組み入れたのはかなりの思い切りが必要だったんじゃないかな、と思う。今までのスレイヤーズソング(Front Breakingも含め)、と相反する歌詞が出てくるんですよね。この1番だけでも
「何度でも人は立ち上がれる」⇔「悲しみにくれる心を救えるものはない」
「きっとどこかに答えある 生まれてきた答えが」⇔「ただ生き続けることさえ意味を問われている 答えなんてありはしない」
 でも、多分これは今までのスレイヤーズソングを否定する意味のものではないと思うし、どちらが真実なのかを問おうとしているのでもない。きっと、双方は紙一重のところにあって、人はどちらにも傾く可能性がある、って言うことを表現したかったんじゃないかな?今、少し落ち込んでいる人には希望を、今前を向けている人には、時にはどうにもならない落とし穴があるという危うさを・・・伝えたかったのかなーなんて。「答えなんてありはしない」と言いつつ「ただ顔をあげて歩いていく」と、それでも未来を見据える姿はスレイヤーズソングらしい。
 さて、作中に当てはめると・・・私の中ではもうルークソングですよ。それこそふとした歯車の狂いで、紙一重のところでダークサイドに落ちてしまった彼。「わかってるけど止まれないんだ」そんな思いも砂時計の歌詞の世界観に近い。そして・・・ルークの背負った痛みは15巻最後にリナに返ります。リナにすらその可能性があることを示唆しているようにも感じる。そこで最後の「ただ顔を上げて歩いていく」に繋がる。痛みを背負いながら、それを乗り越える本当の意味での強さ・・・そう考えると15巻後のリナソングでもいい気がしてきた。
 これまたすばらしい歌詞をありがとうございました!

 うーん、CD発売楽しみだなあ。2番も早く聞きたい。そして絵も楽しみ。