赤マルジャンプ2008WINTER ネタバレ感想

 飛びぬけて面白いものは無かったけど、全体的にレベルが高いように思えました。最近の赤マルは今ひとつなことが多かったので、久々に楽しめた気がする。気になったものの感想を。

★ジャメヴ(田中靖規)
 ハインが同族であるジャメヴを滅ぼしたい理由が「群れるのが嫌いだから」という身勝手な理由なのはなかなか新鮮だった。終盤でも「人間は戦争が好きだから協力してくれるよね」と軽く言い放つハインに岳がライブのチケットを渡しつつ「人間のすごさを教えてやる」と返すわけですが・・・そのまま終わってしまった。連載を意識しているのかも知れないけど中途半端なエンドに感じるよ。
 でも画力は相変わらず高い。別の作品で本誌に戻ってきて欲しいな。

★COUNTRY ROAD (原作:吉田拓郎 作画:小林ツトム)
 主人公の過去のミスリードはうまかった・・・が兄貴そっくりすぎではw?いっそ双子設定にしちゃえばよかったのに。ストーリーは底意外はイマイチかなあ。外交官を名乗ってるのに、ただフレンドリーなだけで交渉能力がないのはどうだろうか?
 作画の人、キャラ絵はうまい。なんかリボーンっぽいな、と思ったら天野アシだったようで。ただ、戦闘シーンが踊っているように見えないのは問題点。この人も別の原作でなら本誌に来て欲しい。

勇者学番外編
 しりとりで文章出しちゃう人って寒いよな・・・と思いつつ読んでたらストーリーに発展したwそこまでやるなら認めるよ、文章。アニメの名場面編も面白かった。

スケットダンス番外編
 余白の作者メッセージがツボッたw少女漫画って何故か雑誌では漫画の途中で広告は入るから、そこがコミックスではメッセージスペースになるんだよね。この人はこういう小ネタがうまい。絵はハマーの描いた漫画並に下手すぎてちょっと引いたけど。

★画狂人MANZI(松雪ヨウ)
 バトル漫画としてなかなか面白かったけど、主人公のデザインが3流悪役にしか見えないのが難点。もうちょい普通でよかったのでは・・・。

★唐草模様(杉田尚)
 一応連載経験ありの作家なのに赤マルの新人読みきりと比べても抜きん出ている印象はない。この人なんで連載できたんだろうか。

ギャグマンガ日和
 フードファイタータベオ。笑ったwなんとなく「ネコちゃんの腹筋」を思い出した。こういうばかばかしくもシュールなネタ好きだ。

★57th(附田祐斗)
 「直球ど真ん中!」「学園青春ストーリー」というアオリ文句がぴったり来るマンガだった。バトルも超能力もない、普通の学園物で地味なんだけど感動したよ。こういう読みきりならではのうまくまとまった話が読めるのも赤マルの楽しみの一つです。

★100ドルは安すぎる(山本かずね)
 これもうまく纏まった読みきりマンガ。保安官のスカウトが目的だった、というオチは面白かったけど、消去法でこれが残った、と言われると唐突過ぎて違和感が。

★P2完結編
 ページめくって思わず叫んだ。「いきなり3年後キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」なんとテンプレ通りの打ち切り展開。読んでみればただの後日談。成長したキャラたちの試合のシーンでもあれば3年後の意味もあっただろうに、結局本誌で書ききれなかった設定を補完しただけで終わってしまった。そんな状況でヒロムが「日本屈指のプレイヤー」と言われてもまったく説得力がない。せっかくページ貰ったんだから秀鳳戦最後まで書けばよかったじゃん。完全に蛇足。赤マル完結編でここまで惨かったのは初めてでは?