スレイヤーズREVOLUTION 第13話 ネタバレ感想 その1

 いよいよ最終回。第13話「Misty 振り下ろされる刃」ネタバレ感想です。


 とりあえず、スレイヤーズREVOLUTIONのコンセプトと今までの出来を考慮すると、行き着く先はこんなところかな、と言うのが第一印象。個人的には楽しめましたが、私は何度も言うとおり、悟りを開いてから「ある程度は割り切って楽しもう」という前提で見ているので、その割り切り補正による部分もある。その為には結構努力が必要だったり。つまりは・・・脳内保管。私の中では保管作業はある程度完結してます。こんな理屈を先に述べる通り、最終回ながらツッコミどころが結構満載になってしまったのはちょっと残念。
 なんで少しネガティブ入りましたが、楽しんだことは事実。今回、作画は今作最高レベル。さすがアフレコを1週延ばしてまで描きこんだだけのことはあります。ザナッファーとのラストバトルは戦略・描写含めかっこよかったです。
 というところで、ストーリーを追いつつ感想いきます。

 前回までのあらすじはカットでいきなり本編開始。ガウリイが光の剣でザナッファーを斬りつける!おお〜結構深くいったな。かっこよく決めてます。ポコタは光の剣の持続時間を気にするが、今のところ優勢です。
 一方、デュクリスと対峙するリナとシルフィール。デュクリスは、光の剣以外にザナッファーを倒す可能性があるリナを警戒し、リナを始末すると言い出す。・・・因縁遅くないか・・・?と思ったけど、この後の会話を聞いていると何か訳ありのようで。
 シーン変わって避難するセイルーン市民。人がいっぱいだ。さすがはセイルーン。
 またリナVSデュクリスに戻る。デュクリスは「禁断の魔王の魔法を使えるものがいる」ことを知っていた。ズーマ戦ではデュクリスいなかったはずだけど・・・と思ったら、「オゼルが知っていた」と言う。ここでオゼルかい!リナは「あの子、何者なの?レゾの壺だとか、金色の魔王のこと知ってるなんてまだこの一件には裏があるみたいね」と問うが、デュクリスは「俺にはかかわりのないことだ」と返す。デュクリス、何か知っているのか・・・?この辺は次期持ち越し事項。で、そんな会話のバックで倒れたオゼルの手が動く。
 リナはさらに続ける。「あんたの言っていることとやっていることには矛盾がある」と指摘。確かに・・・デュクリスの言動は一貫しない。そんな疑問点を指摘してくれたことは嬉しい。この辺、少し分かりにくいですが、整理してみる。人は悔い改めるべきと言いながらザナッファーで人を滅ぼそうとしている。でも、滅びてしまえば、そこに人はいなくなるので悔い改めることは出来ない。リナを殺そうとする理由はザナッファーの敵になるから、というのは建前、本当はザナッファーとリナの持つ金色の魔王の知識が融合してしまったら大変なことになることに気づいているからでは?という指摘。ザナッファーに味方するようで、実は惨事を食い止めようとしている、それが矛盾だと。つまり・・・「あんたは本当にザナッファーで人を滅ぼす気があるのか?」という問い。リナを殺そうと思ったのも、実はこの二人の対峙シーンの直前なんでしょう。
 そう問われたデュクリスは「人間は滅ぶべきものなのか、希望を託せるものなのか俺にはそれがわからない。だからこの思いを『運命』に託す」と。運命ッスか・・・ここは「ずいぶん勝手な言い草ね。ここまで引っ張りまわしておいて最後は運命ですって」というリナの言葉に激しく同意せざるを得ない。デュクリスはタフォーラシアの件も、ジョコンダの存在もザナッファーの復活も全ては運命だから、その成り行きに任せるしかない、と狂ったように言う。うーん、タフォーラシアの件とかそう思わなきゃやっていけない気持ちも分からなくもないが、自分でその運命に加担しておいて今更あとは運命任せ、って・・・。とここでデュクリスの鎧が光る。・・・後のシーンで出てきますが恐らくデュクリスの言動が一貫しなくなっていく原因はザナッファーによる意識の侵食が進んで行ったから、でしょう。人を悔い改めさせようとするデュクリスの意識と、人を滅ぼす・・・自分の中に取り込もうとするザナッファーの意識のせめぎあい。デュクリスは自分では制御できないその二つの意識の行く末を「運命」なんて抽象的なものに託しちゃった、と。
 ここで、シーンは移ってジョコンダ城地下闘技場。そこに横たわるオゼル。・・・この場所崩れてないんだ・・・ザナッファーが暴れた上に真上でドラスレ炸裂したのに・・・よほど地下深かったのか?ラグナブレードで貫かれたはずのオゼルは再び動き出す。いや・・・オゼルがあそこで消えるとは思っていなかったけどさ・・・普通に復活かい!てっきり同タイプの二人目が出てくるのかと思ったよ。あんたラグナ・ブレード食らったっしょ!なのになぜ・・・?・・・ふっ、そんな展開もあるんじゃないかと思って脳内保管を考えておいてよかったぜ・・・。理由はオゼルが人形だから。要はラグナ・ブレードの物理破壊力がどの程度あるのかという問題。精神生命体である魔族に使えば本体そのものまで切り裂かれた上に闇の侵食を受ける。魔族がこれを食らったら一撃で致命傷になり得る。では、肉体を持つ存在に使ったら・・・?原作では2回そんな使われ方をしている。1回目は5巻のザナッファー戦。不意打ちで背中を切り裂くことには成功するも、ザナッファーが巨体だったこともあり、あたった部分にしか効果はなかったようで、その後ファイヤーボールで体内を焼き尽くして倒しています。2回目は6巻のセイグラムと同化したズーマ戦。ここでも魔族と同化しているとは言え、肉体を持つ存在であるズーマにラグナ・ブレードを使用。やっぱり当たった部分にしか効果は出ていない。つまりは、ラグナブレードって、物理破壊力の面では、当たった部分にしか効果は出なくて、ものすごくよく切れる剣の域を出ないようで。オゼルは人形。やはり、当たった部分にしか効果は出なかった。人形と言っても、中に魂が宿っているのではなく、誰かが遠隔操作をしているようです。ラグナ・ブレード貫かれたその時、その操作系路がショックで混線でもして一時的に操作不能になっていたのではないかと。
 などと脳内保管すればあそこでオゼルが再起動したこともまあ納得かな。ただ、これは原作ベースの解釈。ラグナ・ブレードは刀身の長さもREVOLUTIONから急に原作ベースに合わせてしまっているんで、原作ベース解釈が入ってもいいと思うけど・・・リナの必殺技としての威厳を保つなら、安易にオゼル復活させるより二人目ご登場願ったほうが良かったんっじゃないかなあ。
 と、脱線したけど、再起動したオゼルは意味深な言葉を吐く。「これも・・・運命ですか・・・レゾ様。あなたが望まれた己の魂の復活と滅亡。それをあの方々に託したのですね。運命を切り開く力を持つあの方々に」とりあえず・・・名前からの予想通りレゾ配下なのは確定か?レゾが望む魂の復活と滅亡の意味とは?この辺は5期に持ち越すようで、次期シリーズへの引きですね。「これも運命」と言うのは単純にザナッファーが復活してしまったことかな。オゼルの行動も分からない部分が多いなあ。ズーマとの「契約」もあくまで表面上「契約」であり、本気で力を貸す気はなかったようだ。リナのラグナブレードの存在伝えてなかったみたいだし。
 さて、戻ってVSデュクリス。「どこまで運命に立ち向かえるか見せてみろ」というデュクリスに「勝手なことを」とリナ。全くです。ここまでの二人のやり取りは良かったかな、と思う。正直今まで全然絡みのなかった二人がどんな会話をするのかちょっと心配で、「デュクリスを止める役」であるポコタの代わりをリナがやっちゃうのではないか、と危惧していたのですが・・・そうならなくて良かった。リナの中の疑問点の指摘とデュクリスの意識のゆらぎから彼がザナッファーに取り込まれつつあることの伏線、そしてオゼルを絡めての5期への引き、とそれなりに意味はあったのではないかと。会話自体は平行線だったけど。
 と、おしゃべりタイムは終わって、戦闘の火蓋が切って落とされた。リナはブラムガッシュ。まだ様子見?・・・魔法効かないってば・・・と思ったけど風の魔法なら風圧で吹き飛ばすとか他の効果も期待しつつ撃ったのかも。あと、煙幕と足止め?結局デュクリスの突進力の前には突破されたけど、一応最初の一撃交わせたし。シルフィールはフレア・アロー。やったー、人参だwこれぞお約束。こっちも効きません。怪しく光るデュクリスの鎧。
 そこへ、ザナッファーが現れます。流れの都合で省略しましたが、ガウリイたちと交戦中、形成不利を悟ったザナッファーは地面に潜って一時退避してました。「絶望を与えてやる」と捨てゼリフを残して。ガウリイたちはやられてしまったのか?と心配するリナたちだけど、もちろんガウリイたちは無事。合流する一同。ザナッファーはブレスでデュクリスを攻撃。さらにぬこパンチ!容赦ないぞ。ザナッファーの目的はデュクリスのザナッファーを暴走させること。2体のザナッファーによる攻撃で破壊と絶望を撒き散らす気らしい。不完全と言われているデュクリスのザナッファーだけど、やはり鎧の中には魔獣が封印されていたのね。どうやら装着者が傷を追うとザナッファー化が早まるようです。ジョコンダもそうだった。 ザナッファーは「ザナッファーを纏ったときからデュクリスも我が眷属になる運命だったのだ」という。女には運命・・・ザナッファーもワンパターンだな。でも、そのくどき文句はリナには通用しないって。「こんなものが運命だって言うならまとめて吹っ飛ばしてやるわよ」と返すリナ。
 一方、吹っ飛ばされたデュクリスとそれを追ってきたポコタ。治療魔法をかけようとするポコタをデュクリスは制する。脈動する鎧。「俺はもうすぐザナッファーになる」。
 ザナッファーは転進してセイルーンの軍隊のほうへ向かう。さらに人間を取り込む気か?指揮するはフィルさん。手に持っている軍配はアメリアが1話で持ってたやつと同じだ。避難が完了したのでセイルーン軍も一緒に戦ってくれるみたい。逃げろ、というガウリイだけど、フィルさんはやる気だ。魔道士隊はファイヤーボール連打。砲撃隊はジラス砲発射・・・ってジラスが協力してるんか。フィルさんは「セイルーンの宝はそこに住む人々じゃ。人が無事なら街は再建できる。思う存分戦うのじゃ!」と言う。おお〜さすがわかってるね。国にとって人が一番大事なんだって。でも・・・後悔しませんね・・・?
 でも、そんなセイルーン軍の攻撃はやはり効かず、ザナッファーが城に迫る。ザナッファーの視線を感じたリナは即座に城壁から降りる。・・・なるほどザナッファーはリナ狙ってきますからね。注意をひきつけるためか。ガウリイ、シルフィールもフォローのため後を追います。リナはダグ・ハウト。ハッハア!大地を変形させた槍で攻撃するも・・・やはりザナッファーの装甲は硬い。崩れ落ちる土砂・・・ガウリイは「リナ!」と叫びつつ、リナを持ち上げて退避させる。保護者してます。
 ここでギャグ一発。フィルさんとアメリアは「セイルーン王家奥義!平和主義者クラーッシュ!」を放つけど、もちろん効きませんwゼルの冷たいツッコミも冴え渡る。うむ、ナイスお約束。でも、役に立たないと思われた「セイルーン王家奥義と魔道士部隊」の存在にリナが何かを思いつく。で、シルフィールに伝令を頼む。お、シルフィールにも何か見せ場来そうだね。
 デュクリスとポコタのシーンへ。デュクリスはザナファを身に着けたものがザナッファーへ取り込まれてしまうことを最初から知っていたようだ。そして、その融合を受け入れつつあった。歓喜と共に。人でなくなることへの歓喜だそうだ。確かにザナッファーは自分を人間より上の存在だと思っているようですから、その辺の優越感と言うか超越感みたいなものが流れ込んでくるものなのかも。デュクリスの中に最後に残ったものは「タフォーラシアを見捨てたものへの怒り」だったそうだ。人として最後に残るものがそれとは・・・彼の中の悲しみと絶望の深さを物語る。やっていることは許されない、身勝手なことだけどある意味悲しい人だな。
 とここでAパート終了。アイキャッチはゼロス。お、何気に初登場?
 今日はここまでで続きは明日。コメント欄に書き込み頂いたお話にもありましたが、私もこの3ヶ月、スレイヤーズに全力投球しているので、ちょっと疲れが溜まって来てます。10年前のスレイヤーズのときはこんな感想書いていなかったし、入れ込み方は当時以上だと思う。喜ばしいことではあるんだけど、やっぱり疲れることは疲れるのが現実で・・・。でももう、少し。最後の力を振り絞って完走したいと思います。最後までお付き合い頂ければ幸いです。