スレイヤーズREVOLUTION 第13話 ネタバレ感想 その2

 最終回「Misty 振り下ろされる刃」のネタバレ感想 その2。今日はBパートから。


 アイキャッチはカッコよく決めるガウリイと応援団のシルフィール。バックにはデフォルメザナッファー。本編に戻ったら似たような構図でザナッファーがいて笑った。
 フィルさんの指揮の元、魔道士部隊の魔法連打は続く。撃ちたい放題だなあ。あれだ、3列になって次々と入れ替わりながら魔法を撃っているのです。作画の労力の関係で連打しているように見えるのです。
 それを遠巻きに見ているワイザーのおっちゃん。急に見物モードに入ってしまったな。でもまあ、本人が言うとおり足手まといになるくらいなら遠くから見ていたほうがいいのかも。実は強い設定はなし?そこに現れるゼロス。ワイザーとまた腹の探り合いのような会話を交わす。「僕の仕事はあれとはまた別ですから」とのことだが・・・結局ゼロスの目的も5期持ち越しかい!ゼロスはここで出番終了です。うーん、なんでザナッファー復活に手を貸したんだろうか。性能チェックだったのかなあ。その辺も5期で明かされることを祈る。また、ワイザーのおっちゃんの出番もここで終了です。おっちゃんは5期に再登場するのかなあ?かなり出張っていたわりにここで全ての出番終了ではちょっと淋しい気も。
 ザナッファーと交戦を続けるリナたち。牽正に弱い呪文を打ってみるものの、足止めにもならず。ガウリイは光の剣の刃を打ち出す。これはちゃんとかわすザナッファー。ちゃんと見分けているようだ。光の刃もそろそろへろってきた・・・。
 そんな時、ザナッファーが語りだす。「我の支配を受け入れる気はないか」と。ザナッファーの生み出された目的・・・それは神も魔も超越するため。かつて魔道の精を極めたサイラーグの住人達はその成果として、魔族を打ち倒すための超兵器、ザナッファーを生み出した。暴走したのは不完全だからではなく、この「ザナッファー」こそが完全。成長したザナッファーなら神や魔を一掃し、そういった人にとっての超越者たちの呪縛から解き放たれ、この世に君臨すると。原作ベースザナッファー登場かと思ったら・・・ここにきてオリジナル設定ですか。あれ?ザナッファーはクレアバイブルの写本から作られたんですよね・・・?少なくとも今回のザナッファーはゼロスも「クレアバイブルにあったザナッファーを忠実に再現した」と言ってたし。情報ソースはクレアバイブルだけど、その目的は全てを超越した兵器を作ることだった、ってこと?ザナッファーは最初からクレアバイブルありきで作られたのではなく、超兵器開発の過程でクレアバイブルの写本に行き当たたった・・・そういう解釈なら納得かな。この話を最初聞いたとき・・・ザナッファーごときがなにいきがちゃってるんだかwって鼻で笑ったよ。ザナッファーにそこまでの力があるならゼロスが復活に手を貸すとは思えない。量産は困ると言いつつも、今のところ放置しているくらいだから、ゼロスが本気を出せば瞬殺なんじゃないかと。ザナッファーって彼らを生み出したサイラーグの住人達のおごりをも受け継いでいるんじゃないかなあ。でも、確かにザナッファーの他者を取り込み、一つの意思に纏め上げていく力、って言うのは、全ての存在の母であり、在りし日の姿・・・元の一つの姿に帰るを望み続けるものと言われるロード・オブ・ナイトメアのあり方に少し似ている気がする。いや、L様はザナッファーなんぞと比べることすら憚られるくらい、大きな存在だと思うんだけど、L様と別の所で一つに纏まっちゃったらL様怒るだろうね、という話。つまり・・・これは世界への反逆行為。まったく・・・魔獣風情が・・・恐れ多いわ!身のほどを知れ!
 そんな血迷ったザナッファーにリナは啖呵を切る。「冗談じゃないわ。そんなの、あんたが神様に取って代わろうってだけでしょ。だいたいあたしは神様からも魔族からも支配なんてうけてないわ。あたしの支配者はこの世でただ一人、リナ=インバースだけよ」びっしっと決まった!そう、リナがリナであることは誰にも止められはしない。そのセリフにかぶるようにPlenty of gritが来ました!
 ザナッファーのブレスを避けつつ、地面に手を付き、リナは礫波動破(ヴィーガスガイア)を撃つ。おお〜マニアックなところ来たな。地系統の術ってことしか覚えてないや。えんさいくろぺでぃあで確認。

 大地につけた手から波動を走らせ、ある一定の場所に地震に似た強力な振動を起こす術

 だそうで。大地を派手に崩してます。便利そうなのにあんま使われないよな、この術。地系統と言えばメガブランドかダグ・ハウトの方がメジャーだ。
 その隙を塗って、リナはシルフィールに「作戦実行」を指示。シルフィールと魔道士部隊は一斉に「アクアクリエイト」。単に水を生み出す呪文。ザナッファー上空で大量に生み出された水は雨となって大地に降り注ぐ。ザナッファーはブレスで攻撃してくるが、リナは迎撃用にダイナストブレス!やっと黒魔法が出た。魔法陣も出ます。ダルフィンが哀れになってきた。ブレス対決はザナッファーのレーザーブレスと相殺です。リナの作戦を読んだ・・・のか話を聞いていたのかゼルガディスとアメリアはフリーズブリッド。魔道士部隊もフリーズアローで周りの水を凍らせていく。なるほど、ザナッファー自体に魔法は効かなくても、周囲の水を凍らせて氷を作ってやれば動きは制限できる。さすが、策士リナ=インバース。魔道士部隊のバックアップがあるという状況を利用するとは。・・・残念なのは前回の予告で氷塊の前に立つリナを見せてしまったため、アクアクリエイトで雨を降らせた時点で作戦が読めてしまったことですね。予告は使いどころが難しいわ。このシーンは作画もすごく気合が入っていて雪が舞い散る中、凍り行くザナッファーの前に立つリナの絵はすごい綺麗。予告で使いたくなるのも分かるなあ。前回、ポケモンネタで、ザナッファーはドラゴン・じめんタイプって話を書いたときに、「弱点はこおり技ですよ!」ってネタを書こうと思っいつつ、流していたけど・・・まさか本当に氷が切り札になろうとは!
 さて、本編のシーンに戻ります。リナが作戦の主旨を説明するわけですが、このセリフがまたいいわ。「自分には効かない魔法だって油断してたんじゃない?」そう、ザナッファーは光の剣はかわしていたけど、他の魔法は「効かない」ものとして気にせず受けていました。リナはその辺ちゃんとチェックしてた、と。牽正弾で弱魔法撃ってたのも油断させるため?
 「並みの魔法で作った氷なら、あんたの魔法でぶち破れる。なら、あんたのパワーでもぶち破れない、分厚い氷を作ってやるまでよ!」・・・ここのバックで流れている歌詞がこのシーンにぴったり合ってるのよね。「立ちはだかる壁見上げるより 打ち崩す術はあると幻を打ち払って」これ、リナの生き様そのものっしょ。力押しで敵わないなら、思考をめぐらし有効な方法を見つけ出す。やっぱりPlentyは神曲。そして丁度いいシーンでBGMに使ってくれました。
 ザナッファーの動きを制限したところで、「ガウリイ!」と信頼の一言が飛ぶ。ガウリイが斬りかかろうとしたその時、光の剣がオーバーヒート。ああ、タイミング悪すぎる!リナ的にはラグナ・ブレードはまだ温存したかったのかな?まだ姿を見せないデュクリス=ザナッファーの存在もあるし。光の剣の復活はならぬまま、次第に氷に亀裂が入り始める。ここはやるしかない、とばかりにラグナ・ブレードの呪文を唱え始めるリナ。ザナッファーへキッと視線と這わせた表情と、決意したように唱え始めた呪文の声が最高。ラグナ・ブレード詠唱は微妙に使いまわしてますが、前回のかっこよかったから許す。だが、呪文の詠唱完了より先に砕け始める氷。「ダメ・・・間に合わない!」ここもいい表情してる。ピンチのその時、意外な助け舟が。ケンタウロスのような姿になったデュクリス!なんか中途半端にザナッファー化してるー!デュクリスの「光の剣」がザナッファーの目を切り裂く。その隙にガウリイは光の剣に根性注入。リナは呪文を続ける。ラグナ・ブレード詠唱描写パワーアップしとる。魔法陣は前回の魔族の樹からL様本体にグレードアップ。これがL様の怒りです。思い知ったかザナッファー。「ラグナ・ブレェェード」の声がもう魂は入りすぎていて痺れた。そして、ラグナブレードと光の剣が融合。おおおお!ケーキ入刀ならぬザナッファー入刀!お二人の初めての共同作業です。二つの力が合わさった刃はそのまま延びて、ザナッファーを切り裂く!「運命はこうやって切り開くものよ」と言いつつ、続けてリナはドラグ・スレイブ詠唱開始。また声気合入ってるな〜。「ドラグスレィィィィブ」痺れた2回目。ラグナ・ブレードと光の剣で切り裂かれた部分からドラグ・スレイブ注入です。堪らずザナッファーは敗れ去る。あ、セイルーン・・・2話の予告どおりリナに滅ぼされた・・・。でも、ほら、フィルさん、街はいくら壊してもOK、って言ってたし。
 と、熱いシーンのところ申し訳ないが、ここでちょっと突っ込むポイントがある。ラグナ・ブレード→ドラグ・スレイブの連打は可能なのか?という話。ラグナ・ブレードは消耗激しいはずなのよね。ここで私が考えた脳内保管披露。ラグナ・ブレード後の消耗描写は過去シリーズでも一貫性がない。吐血するまでダメージを負ってみたりする一方で、結構すぐに元気になって魔法ガンガン使っているときもある。最初の頃は呪文に慣れていなかったため、制御が不安定でダメージが深かったと考えてます。慣れによりダメージ量は軽減された、と。そしてもう一つの消耗バロメーターは持続時間。結界を切り裂くなど、少しだけ使ってすぐ引っ込めた場合は消耗も少なかったのではないかと。そういえば原作5巻にも「使っている間中魔力を食い続ける」とあり、やっぱり持続時間は関係しているような気がする。発動そのものにも魔力は使うと思いますが。今回も発動後はすぐに引っ込めています。光の剣と融合させたことでさらに消耗量は減ったのではないか・・・なので直後にドラグ・スレイブを使う余裕があった、とそう解釈しています。
 盛り上がりの都合もあるだろうけど。ポコタやシルフィールもドラスレ使えるので、そちらに任せるという選択肢もあっただろうけど、やっぱそれじゃあ盛り上がらんよ。そもそも、1話でポコタにドラスレ取られてますし、シメまで奪われたのではリナの立場ってものが・・・。
 さて、一件落着・・・に見えたけど、ザナッファーは死後も瘴気を放ちます。そのフォローがちゃんとあった。死体をどこかの森へ「なんとか」運んできたらしい。「なんとか」の部分も見たかったけど・・・。あんだけ禍々しいものを。普通にゴーレム使用か?ここの森の背景は綺麗ですね。ポコタは四次元チャックからフラグーンの種を取り出す。あ、それも伝わってんのね。対ザナッファー対策はアイテムは揃えていたようで。セイルーンにもフラグーンが育つのか。まあ、本家はなくなったし、サイラーグから「うちの観光名所をパクるな!」と訴えられることもあるまい。お、ここに来た面子の中にワイザーのおっちゃんが入ってないぞ。「事の一部始終を見届ける」と言ってたのに。おっさん成分はフィルさんいるから二人は要らなかったか。きっと、一足早く本国へ報告に帰ったのかな。付き合いたい気もあったかもしれないけど、彼も任務があるだろうしなあ。ルヴィナガルド領内でも被害は出ているし、本国としても状況はいち早く掴みたいところだろう。
 そして、まだ決着をつけるべき問題は残っていた。ザナッファー化したデュクリスが襲い来る。身構えるガウリイとゼル、だが、ポコタが間に割ってはいる。デュクリスはザナッファーに取り込まれていないことに気がついていたから。それを肯定するデュクリス。・・・あんだけドラマチックに盛り上がっていて結局自我残ったんかい・・・しかも姿も中途半端だなあ〜そういやデュクリスのザナッファーは不完全なんだっけ。理由はデュクリスにも分からないらしいが、ザナッファー化しなかったことにより彼の中で「人間は希望を託せる」という方に運命が傾き、ザナッファーを倒すのに力を貸したのではないかと。
 デュクリスはポコタに「自分がしたことは許されることではない。タフォーラシアの王子として自分を討て」と諭す。一応デュクリスの中で怒りは晴れたのかな。あれだけ「運命に従う」と言っていた彼。ザナッファーが倒れた今、それに従おうとしているのか。
 泣きながら光の剣を振り下ろすポコタ。しかし、剣は宙を切る。「できねえ。できないよデュクリス・・・分かってるんだ。オレはお前を裁かなきゃならないってこと。それがオレの使命だってこと。でも、そんなこと出来るもんか」デュクリスの罪を分かりながらも友を・・・しかも無抵抗の相手斬る事は出来ない、というポコタ。デュクリス本人が言うとおり、彼の罪は許されるものではないと思う。それを斬る事が出来ないというのは甘いと思う。前回、セイルーンの議員の前で責任がどうだとか演説をしておきながら、そんな覚悟もなかったのか・・・そうも思う。ただ、人間として考えるなら・・・この状況で手を下すのはかなりきつい選択だとも思うし、出来ないと思ってしまう心も間違っているとは言い切れないのかなあ、とも思う。ただ、「甘い」。ポコタ自身もそれは身にしみて分かったみたいで、エンディングで己の無力感と甘さを忘れずに生きていくことを誓う。そう、結局ポコタは何もしてないんだよなあ。前回の演説で男を見せたときに行き着くところまで行き着いてしまうのか?と思えて、ならばもうキャラクターとして完結してしまうので、5期で出てくるのかな?と思っていたけど、結局何も出来なかったことで、延びしろというか、これから何をするのか、という部分が残ったんじゃないかな。
 この裁きのシーンは、2部のラストとの対比なんじゃないかな、と思った。2部のラストバトル。リナは自分に滅ぼされることを望んでいるルークの気持ちに気づきながら、あえて手を下す決断を選んだ。あの場はやるかやられるかの要素もあったので、今回のポコタとデュクリスのケースと全く同じではないけど。決してすぐに決断できたわけではない。迷いやためらいはあった。ガウリイに助けられた部分もある。それでも最終的にはリナの覚悟と精神力がその迷いを上回った。結果、リナが背負うのは友を手にかけてしまった痛み。決断は違えど、双方背負うものはある。「涙の後消せない痛みも 受け止めて忘れないで そして明日が変わるよ」Plentyの歌詞をまた引用。どちらもこんな状況を表現したシーンなんじゃないかな。
 と、脱線しましたが、本編の話に戻る。デュクリスを裁けなかったポコタをフィルさんがフォローします。「ポセル王子も王族としての使命を胸に刻んだはず。完璧な裁きなど、誰が出来ようか」。リナも続けてフォロー「そりゃそうでしょよ。人間なんてみんな不完全で間違いだらけな生き物なんだから。だからこそ正しい道を目指して頑張らないと」。仲間達の視線も裁けなかったポコタを受け入れている。フィルさんがポコタの代わりに裁きを下す。「その体で生きていくことは安易な死より辛い裁きかもしれない。自分が奪った命の重さをかみ締めて生きていくのじゃ。我々が過ちを犯しそうになったら警鐘を鳴らして欲しい」。フィルさんほんとかっこいいな。セイルーンの名君として代々語り継がれそう。遺族感情とか考えれば、この裁きが正しいかどうかもわからないけど、あとはデュクリスの今後次第かなあ、と。最初見たときは無罪放免はどうなのかなあ?と思ったけど、これも一つの答えの形なのかも。
 フィルさんの裁きの辺りからエンディングがかかり始めました。うーん、私としてはリナたちの旅立ちに「終わりはしない〜」がかぶって欲しかったけど、ストーリーがエンディング部分も使って展開してますからね。これも仕方ないか。
 己の無力をかみ締めながら、タフォーラシアを復興させるというポコタの決意。リナたちも「乗りかかった船」とポコタの旅に付き合うことに同意します。仲間達それぞれが「らしい」受け答え。
 リナはモノローグで、状況を纏める「とは言え・・・まだ謎が残ってる。オゼルが言ってたレゾの壺の事。そもそもレゾは今どうなっているのか。それがタフォーラシアの事とどう関わっているのか」。「まだ」っていうか全然解決してないんですけどね・・・謎は。13話放映前に考察してみましたが・・結局全部5期持ち越しか。一応5期があることを分かって見ている身としては、普通に見れるんですが、知らずに見てたら「本当の戦いはこれからだ!」みたいな伏線丸投げの打ち切りエンドに見えてしまう気がするんですがw
 「なるようにしかならない」と静かに思うリナがいいな。モノローグでは物静かなんだよな。「景気付けにご飯でも行きますか」と走り出して、静止画へ。おや、バックショットだ。無印やNEXTみたいに「終わりはしない」から正面向きが良かった。でもこの後姿も元気良くていい感じだからそれはそれでいいか。
 と、爽やかに終わるかと思ったら・・・ズーマさんいたwwリナの中の残された謎から完全スルーされてたけど、オレを忘れるな、とばかりにすげえ血走った目で存在感をアピールですよ。なんか女王様におしおき食らっているように見えるんですがwズーマは序盤〜中盤辺りには登場するのかも知れないな。

 と、やっと感想書き終わりました!こうして文章に纏めてみたら、気になる部分もあったけど、なかなかいい最終回だったと思います。色々思うところがあったスレイヤーズREVOLUTIONだけど、復活してよかった、その思いだけは私の中では揺るがないです。総括の感想みたいなものはいずれ書こうとは思っていますが、少し時間がかかるかも。
 最後になりますが、いつも感想を読んでくださった方、コメント・拍手を下さった方、長らくお付き合い頂き、ありがとうございました。5期放送までの間もちょこちょこスレイヤーズネタは書こうと思っているので、良かったらこれからも覗いてみてください。