スレイヤーズりーでぃんぐ ネタバレ感想 後編

 りーでぃんぐ感想、後編です。以下、ネタバレ。


★あらいずみ先生インタビュー
 こちらも読み応えあり!

・長く続けていられる原動力やモチベーション
 「リナは俺の嫁」。おお、大胆発言w「怖い冗談」、と暈してますが、「一緒にいるのが生活そのもの」とまでくればもう「嫁」といっても過言ではないのかもw自分の中にリナがいる神坂先生とは別のアプローチですね。これが続けていける秘訣なんですね。

・今だから話せる苦労話
 「プロの仕事ですから締め切りがあるので、イラストの仕上がりに納得いかなくてもどうしても妥協しなければならない箇所が出る」・・・なるほど、深い話です。こだわりとプロの仕事の間の葛藤・・・そんな中ですばらしいイラストを描いてくれるあらいずみ先生に敬礼、です。

・キャラクターデザインの工夫
 「ファンタジー世界に触れた経験がなく、当時の担当さんに『どんな感じなんですか?』と聞いたら、『既存のものにとらわれるのではなく、自由にやってくれ』と言われた」
 「ファンタジー好きな人にはリナの格好に違和感を覚える方もいるそうですけど、『スレイヤーズ』はこういう世界なんだ、と思っていただけたら幸いです」
 ふむふむ、私はファンタジーっぽくないと思ったことはないのですが、言われてみれば独自の世界観なデザインなのかも。挿絵に新装版15巻の表紙絵が添えられていますが、リナの新コスなんてまさにそんな感じっぽいな。

・技術面の話
 「現在はほとんどパソコン」
 「カラーインクで縫った神をそのままスキャナで取り込んでテクスチャーとして使ったりもしました」
 おおおお〜現在のデジタル?水彩?と見ていて迷う色合いはそのような試行錯誤の末に生まれたイラストなのですね。私は一般的にはイラストはデジタルではなく手塗りが好きな人なのですが(あくまで見るほう専門の意見として)、今のあらいずみ先生の塗り方はデジタルでも、水彩っぽいぽやーんとした感じが出ていて大好きです。

 その他、愛を感じるコメント多数。読んでいてほんわかしますね。

★辞書パート
 本は読む本と使う本がある、とよく言われますが、この辺は「使う」パート。ってことで、パラ見しかしてないのですが、えんさいくろぺでいあからの流用が多いですね。さらに言えばえんさいも「入門!リナの魔法教室」というTRPG本からの流用だったり。書き足されている項目もあるにはあるんですけどね。うーん、もうちょっとがんばって欲しかったな。魔法事典はすぺしゃるのデータがないのが実用面では痛い。いつの日かすぺしゃるの魔法も補完した完全版を出して欲しいけど・・・無理だろうなあ・・・今の富士見のパワーじゃ・・・。魔法はここ10年で追加されたものは僅かなので、えんさいでほぼカバーできるんですけどね。

 とりあえずざっとの感想はこんな感じです。データ集としての作りこみは甘いものの、私としては神坂先生&あらいずみ先生のインタビューだけでも大満足しています。次はせれくと4巻の超巨大あとがきに期待だ〜。20周年記念本とか、あらいずみ先生の画集とかも出ると嬉しいんだけど。富士見さんがんばってください。