アニメ版スレイヤーズサブタイトルを振り返る

 アニメ誌でスレイヤーズEVOLUTION-Rの最終回までのサブタイトルが出揃いました。A-Z 2週目完結、ですね。一応解説しますと、スレイヤーズREVOLUTION及びスレイヤーズEVOLUTION-R合わせて26話のサブタイトルにつけられた英単語の頭文字が1話から順にA〜Zと連続しています。これは1作目のスレイヤーズ(無印)のサブタイトルのつけ方の法則に原点回帰したもの。その他、NEXTはしりとり、TRYは四字熟語及び始めと終わりが「いろはにほへと」と毎回遊び心が付け加えられていました。
 この英単語方式は好きだったので、今回の原点回帰嬉しかったです。遊び心に加え、英単語が書くお話の内容を象徴していたりするので、見る前にこれは何を現しているのか予想したり、見終わって納得したり、と言うような楽しみ方も出来ました。意味を知らない単語は勉強になったしw
 今回は復習編ということで、無印の方を振り返ってみたいと思います。REVOLUTIONとEVOLUTION-Rについては完結してから書こうかと思います。以下は無印のみネタバレあり。スレイヤーズEVOLUTION-Rのネタバレはありません。コメント欄へのネタバレもご遠慮下さい。


 サブタイトルはWikipediaから引用しています。単語の意味はYahoo辞書より引用。複数意味があるものは「これじゃないか?」と思うものを引っ張ってきています。

1話 Angry? リナ怒りのドラグスレイブ!

angry
(…のことで)腹を立てた, 怒った;(人に)立腹[憤慨]した

 もちろんドラゴンにまたいで通られたリナの「怒り」からw日本語部分にも同意の言葉が。

2話 Bad! ミイラ男は趣味じゃない!  

bad
不愉快な, いやな, 気にくわない

 ミイラ男ことゾルフへの嫌悪感みたいな感じかな。日本語部分と合わせて文章になるパターン。

3話 Crash! 激突!赤いの白いの怪しいの!

crash
〈物体が〉(大きな音を立てて)(…に)衝突する, ぶつかる*1.

 赤いのことレゾ、白いのことゼルガディスも本格参戦して、神像を巡る抗争が始まる。数々の思惑が「衝突」ってところかな。日本語パートに同意語を含むパターン。

4話 Dash! 逃げろ! 魔法が使えない?

dash
激しく動く, 突進[ばく進]する, 急いで行く

 いまや忘れ去られたに等しい「あの日」設定w走って逃げるイメージからですね。

5話 Escape! 炎の半魚人 ヌンサ!

escape
〈人が〉(…へ)(拘束から)逃げる, 逃亡[脱走]する

 リナとゼルの逃亡劇がスタート。英語パートと日本語パートが完全に分かれているパターン。1話限りの登場なのにサブタイトルにまで登場するヌンサの人気に嫉妬。

6話 Focus! 本当の敵は レゾ?

Focus
(興味・関心・注目・活動などの)中心, 焦点, 関心の的, 主眼

 これは英語の意味より、写真週刊誌の「Focus」のイメージかな、と思ってた。今は休刊になったけど、あの雑誌に写真とかが載っちゃうことを「Focusされる」とか言ってたみたいなので。スクープ記事的に「実はレゾが敵だった」!って衝撃の事実が判明するという感じかなーと。真の敵はもちろん「関心ごと」なので、英語の意味で捕らえても通じますね。

7話 Give up 寸前? 出た必殺の剣っ!!

give up
…を(…と)あきらめる, に見切りをつける

 日本語パートと合わせて文章になるパターン。ゾロムに襲われて絶体絶命のピンチに陥るリナの前にガウリイが現れるシーンより。

8話 Help! シャブラニグドゥ 復活!!

help
 〈人を〉助けて(…)させる;〈人が〉(…するのを)助ける

 魔王復活という危機に「助けて!」と祈るようなイメージかな。それとも、「目を治すのを手伝って」というレゾの心の叫びなんだろうかw

9話 Impact! 脅威の 決戦前夜!

impact
  影響, 効果;感化

 「たとえ勝てる可能性が1%だとしても(中略)だから戦うときは必ず勝つ!」というリナの名セリフがガウリイとゼルの心に影響を与える、という解釈かな。深いです。今回調べるまでてっきり「衝撃」の意味かと思っていたよ。

10話 Jackpot! のるかそるかの 大バクチ!

Jackpot
《ポーカー》積み立て賭(か)け金

 日本語部分にもあるとおり「博打」のイメージからでしょう。「博打」というのはもちろん「これでダメならきれいさっぱり諦める」と言いつつ挑んだ重破斬のこと。

11話 Knock Out! セイルーン お家騒動!

knock Out
大打撃

 セイルーンの王子の現実に「大打撃」を受けるリナ、よりw

12話 Lovely! アメリアの 魔法修行

lovely
〈人・顔などが〉美しく心ひかれる, かわいらしい

 新レギュラー、アメリアのかわいらしさより、ってことでOKかな。初期アメリアはほんと幼いですw

13話 Money! 賞金稼ぎを ブチのめせっ!!

Money
 金銭, 金(かね)

 リナ達にかけられた多額の懸賞金のイメージかな。

14話 Navigation! サイラーグへの 招待状!

navigation
(車の同乗者による)走行指示

 サブタイトルにも「招待状」とありますが、いわゆる「敵からの仕組まれた『ご招待』」のイメージかな。

15話 Oh no! リナの 結婚狂想曲?

Oh no!
 何だって, とんでもない, まさか

 日本語パートと合わせて文章になってるパターン。何気にリナが聞いたら怒りそうなサブタイトルだなw

16話 Passion! 舞台にかける 青春?

passion
情念, 感情, 激情, 熱情

 舞台バカな劇団団長さんの「情熱」からかな。ガウリイとアメリアもだんだん本気になっちゃうわけですが。あ、「愛着」という意味もあるそうで。ガウリイの着ぐるみへの愛着かw

17話 Question? あの娘(こ)?に プロポーズ!

question
疑問

 あの「娘」ではないわけでw

18話 Return! 赤法師 ふたたび!

return
再び巡って[戻って]くること, 再発, 再来, 循環

 レゾ再来!ギャグ月間も終わってストーリーパートに再突入する意味もかけた…のかもしれない。

19話 Shock! サイラーグ 崩壊!

shock
精神的打撃;憤慨, 驚き;ショックの原因

 コピーレゾの手により壊滅してしまうサイラーグ。「いやー!」と叫ぶシルフィールの叫びからも伺える「ショック」。

20話 Trouble! 嵐の半魚人 ラハニム♥

trouble
内紛, 騒ぎ, 混乱, 争議, 紛争

 レゾの残党たちとの騒動のイメージかな。5話のヌンサ回と対になってます。

21話 Upset! ガウリイVS ザングルス

upset
1 [U][C]転倒, 転覆, 転落.

2 (米)(強敵の)意外な敗戦, 破乱, 番狂わせ.

3 気の転倒, 心の乱れ, (特に胃の)異常, 不調.

4 混乱, 乱れ;挫折(ざせつ);乱雑.

5 意見の食い違い, 争い.

 これは…解釈難しいな。パーティバラバラにされちゃうので、混戦から混乱のイメージか?番狂わせは別になかったし…。はっ、ガウリイがいないことに気づいたときのリナの「心の乱れ」だったのですねw

22話 Vice! 残されし ものたち

Vice
悪徳, 不道徳, 邪悪;不品行, 堕落, 非行;[C](特定の)堕落行為, 悪習, 悪癖

 「邪悪」ってことで、魔族ディーバのイメージかな。

23話 Warning! エリスの 執念!

warning 
(…の)警告, 注意, 警報;警告となる[注意を促す]もの
(あらし・危険などの)前兆, 徴候

 ザナッファー復活直前のお話、とのことで、その「前兆」という感じかな。あと、エリスに裏切られますよ〜という「警告」と。

24話 X-DAY よみがえる 魔獣!

X-DAYは和製英語なので、日本語俗語辞典より。

Xデーとはいつなのか断定(又は発表)出来ないが、「重大なこと」「大切なこと」が起こるとされる日のことで、比較的それが近い将来のときに使われる。

 「ザナッファー復活、ついにその時が来た」というイメージからかな。リアルタイマーならここでX-DAYという単語が使われた理由がわかると思う。1995年当時、この単語は新聞やテレビを賑わせていた言葉だったんですよ。そう、当時はオ○ム事件の真っ只中でして。そこの教祖が逮捕される日が「X-DAY」とされ、「いったいいつになるのか?」ということで連日報道されていました。と言うことで、何気に時事ネタだったり。

25話 Yes! 最後の希望 祝福の剣(ブレス・ブレード)

yes
*2そうです, そのとおりだ

 祝福の剣が最後の希望であることを強調する感じ?

26話 Zap! 勝利は あたしのためにある

zap
(特に銃で)を殺す, 攻撃する; 強打する, やっつける.

 何気に物騒な単語だwってslayersもか。コピーレゾを倒す「勝利」のイメージでしょう。

 ふう、書き始めたら意外に時間がかかってしまいました。以前何かのインタビューでサブタイトルは「辞書とにらめっこしながら考えた」というお話を目にしました。こりゃ大変だよ、本当に…。スタッフの皆さん、お疲れ様でした。
 当時は学生だったので、知らない意味の単語があったら辞書で調べてましたね。もちろん授業中にwでも、今回調べて初めて意味がわかったものもあったりと、勉強になりました。

*1:into ...

*2:相手の言葉に同意を示して