スレイヤーズライトマジック 第5話ネタバレ感想

 なんか1ヶ月が早い。気がついたら次が出そうだ。簡単に感想を。今月は第5話「反撃開始」。

・箱舟の子供たちを前にこの世界の秘密を語るリナ。この未来風世界はリナたちがいた世界の単純な未来ではなく、似ているけれどちょっと違う「平行世界」だった。なるほど、このマンガ自体スレイヤーズパラレルマンガだと認識して読んでいましたが・・・作中でもパラレルワールド設定だったのか。これでSFでも戦闘機でもなんでもあり!感が強まりました。外伝としては良設定なんじゃないかと。
・そんな本来交わることがない「平行世界」同士を繋ぐ力を持っているのが箱舟に備わったルビーアイシステムだった。「使うものの望む世界を与える」というその力。どうやらライトの「魔法を使いたい」という思いに答えてリナたちが召喚されたようです。ライト君、地味に主人公してました。ルビーアイシステムが完全に発動すれば世界そのものを願い通りの世界・・・魔族のいない世界に作り変えることも可能。その為には、箱舟を本来あるべき場所であるカタート山脈へ戻さななければならない。平行世界でもカタートは魔族の本拠地です。魔族の狙いも箱舟を奪って思い通りの世界を作り上げることでは・・・?とライト。今回、設定周りが大きく動いた回です。世界を救う手がかりとその為の障害、そして敵の狙いと思われるものが一気に判明して、なかなか面白そうになってきました。ただ、魔族の目的についてはリナはまだ特定しきっていないようです。元の世界とあり方がだいぶ違うとは言え、魔族は本来滅びを望むもの。世界の変革を望むのは少し違うような。このパラレル世界の魔王がどうなっているのかは不明ですが(ドラスレ使えたから滅びてはいない?)、健在な世界とつなげようとしている、という線はあるかも。
・魔族の脅威を聞いておびえるライト。そこへ魔族急襲。ルビーアイシステムを渡せ・・・と迫るが、ライトたちは「断る」と宣言して臨戦態勢に。魔族の触手がリナを襲う。・・・妹ですね、わかります。反撃するリナたちだけど、攻撃してもすり抜けてしまう。そんな中、ライトは本体にのみ影があることを見抜く。ネタがわかればこっちのもの。リナとガウリイの連携が魔族を打ち砕く。リナはライトに手を差し伸べ「さすがはあたしの弟子ね」と声をかける。初めてリナがライトを弟子と認めた瞬間だった。この少年マンガ的なノリがいいなあ。特別な力は持たないライトだけど、自分に出来ることを精一杯やっていて、そのひたむきさには好感が持てる。リナは相変わらず魔法を教える気はないみたいですが、弟子だと認めたのもその辺に一目置いたからでしょう。ライトは魔法は覚えず、戦闘担当はリナとガウリイに任せて、二人を通して精神的に成長するという立ち位置は変わらないで欲しいな。

 ライトマジックの良いところは最初から割り切って読めるところ。舞台はSF風世界、主人公はリナではなくライト。これが最初に提示されていることですんなり「パラレル外伝」と割り切って世界観に入り込めるんですよね。ライトが主人公の話ということで、リナたちが多少引き立て役に回ることもすんなりと受け入れられる。例えば今回の話で言えば、原作ベースで考えると敵の正体を見破るのはリナの役回りだと思うんですよね。でも、このマンガはライトが主人公ですから、ライトの見せ場として譲った。それでいてライトが力を持たないことにより、戦闘シーンはリナたちの見せ場となり、役割分担が出来ている。二人の「主人公」のバランスが旨くとれていると思います。