スレイヤーズTRYを語る その3

 不定期連載?シリーズスレイヤーズTRYを語る。2月に書いた記事の続きです。今回は「ここがダメだよスレイヤーズTRY」。私の中ではTRYにはどうしても納得できないシーンが2箇所あるんですよね。その辺りを語りたいと思います。
 一つ目は第21話でエンシェントドラゴンの神殿を訪れたリナとガウリイのやりとり。

ガウリイ「本当に悪い奴は誰なんだ?」
リナ「それは・・・(と表情を曇らせる)」

 悲劇の敵役:ヴァルガーヴと戦うことになるTRYのテーマに関わる箇所のようですが・・・今更それをセリフに出して問う意味はあったのでしょうか?アニメ版に限った話でも、無印のレゾやコピーレゾ、NEXTのハルシフォムなんかは100%悪とは言い切れない奴らだったんですよね。原作はもっとそんな奴らばっかりです。魔族はそもそも人間とは相容れない存在ですが、TV版のフィブリゾは「あなた(L様)にそう創造られたんだからな!」のセリフが追加され、滅びを望むと言うベクトルがどこか哀愁漂う形にアレンジされています。何が言いたいかと言うと・・・スレイヤーズは元々別に勧善懲悪の物語ではないんですよね。リナたちは敵を「悪い奴だから」倒してきたわけではない*1。自分の生きる道の目の前に立ちはだかる存在だったから、ぶつかって排除していたんだと思う。まあ、リナの思想に「悪人に人権はない」と言うものがありますが、これは「悪い奴は問答無用で倒していい」ってことで、「悪くないから倒さない」ではないと思う。
 つまりは、ここでガウリイが「本当に悪い奴は」なんて言い出すのは見当違いな気がする。加えて彼も傭兵稼業で飯を食っていたんだから、善悪で割切れない戦場を渡り歩いてきたはずだと思うんだよなあ。さらに、そのセリフに対してリナが言いよどむというリアクションも違和感がある。ここは「それは・・・わかんないわ。だけど今は先に進みましょう」とかそんな感じじゃないかなあ。と言うのが私の個人的見解。

 こんなところで力尽きたので2点目はまた次回。いつになるかはわからないけど。

スレイヤーズTRY DVD-BOX 期間限定版

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*1:アメリアは別として