DEATH NOTE the Last name ネタバレ感想
昨日見てきました。やっぱり大人気らしく、立ち見の人も出てました。40分位並んで無事いい席をゲット出来ました。これから見に行く方、開始ギリギリだときついかもしれませんね。
さて、まず一言、楽しめた。個人的な満足度は80%。原作と比べるとイマイチ、とかここ矛盾してるぞ、という点も結構あるんですが、とりあえず140分という長時間を飽きずに楽しめました。全体的にキャストや小道具など、原作の雰囲気を大事にしてるのが好印象。あのマンガ世界を良くぞ実写映像に落とし込んでくれたな〜と。イメージが壊れちゃうのでは?というのが、実写化の話を聞いたときに一番心配でしたから・・・。原作ファンなら見ておいて損はないと思います。単品映画として面白いのかはよくわからんが。
以下、ネタバレ。
前半はほぼ原作通りの流れ。さくらテレビ突入ほんとにやっちゃったよwでも、どうせなら玄関に突っ込んで欲しかったよ・・・ってさすがにそこまでのデストロイは無理か。
ライト監禁を経てオリジナル展開の高田キラ編に入るわけですが・・・ここはお粗末としか言いようがない。高田のキャラもつまらないし、やっていることがイマイチ良くわからない。第3のキラは黒ライト復活への捨て駒なので、原作の火口のように、わかりやすい小悪党でよかった気がする。結局正体もすぐばれるし、追い詰められていく様も面白みがなかった。
高田編がお粗末なせいで、ライト最大の見せ場である「計画通り!」が全然決まってないよ・・・orz。個人的にここ、原作で一番好きなシーンここなんですよね。ヨツバ編がライトVSLの流れから外れちゃってあまり面白くなくて、「なんだ、ジャンプお得意の引き伸ばしか・・・」と思っていたら、全ては黒ライト復活のための布石だったのか!!、と見事に意表を付かれた記憶がある。ヨツバ編は時間的に収まらなかったんだろうけど・・・もう少しうまくアレンジして欲しかったな。で、時計に仕込んだノートの切れ端に名前を書くシーンも、一同がレムに気を取られている隙になんか堂々と書いちゃってるorz。L!ポカーンと見てるんじゃない!ここも原作ではライトの「40秒がこんなに長く感じられるとは・・・」のセリフ通り、あの数ページを読む時間が長く感じられる程ドキドキしたシーンだったのに・・・映画版は全然緊迫感ないよ!
さて、これで終わったらどうしようかと思ったけど、ラストは良かったと思う。Lが死なず、第2部すっ飛ばして原作ラストにそのまま移行した形。トリックは「Lがライトより先に自分の名前をノートに書いていた」と言うもので、ジェバンニが一晩でやってくれた原作ラストより矛盾がなく明快です。加えてL自身も死んでしまうということで、ライト派の名目も立ちます。もし第2部まで引き伸ばされなかったら原作もこの結末だったんでしょうか?
でも、トリックはよかったけど、色々考えるとやっぱ矛盾はあるなあ。ミサへの監視の可能性を考えていないのはちょっとライトにしてはお間抜けすぎないか?原作ではちゃんと切れ端を使って出先で殺すように指示していたのに・・・。あと、対策室は全て監視カメラが仕掛けられているのに、その映像が外部に流されている可能性も考慮していない。Lが死んでないのもちゃんと脈とか確認してれば気づけたはずなのに・・・。*1うーん、どうしてもライトがいいところないまま終わってしまった印象が拭えない。
ちょっと時間軸戻りますが、Lを殺したと思い込んだライトは総一郎の名前をノートに書きます。このシーンは薄ら寒かったですね。ライトの徹底した黒さには一種の爽快感みたいなものがあると思うんですよね。ここまでやるのかよ!見たいな。もちろん、正しくないのは分かってるけど、マンガのキャラとしてはこの点に魅力に感じていました。でも、ここで父の名前を書いたことにより「ライトは間違っている」と言う側面が強く出ました。総一郎がライトを諭すシーンも追加されており、このメッセージ性は強くなりました。リアルな実写だからこそ、ライトの残虐性とその間違いを明らかにする事は漫画以上に必要なことだったんだろうな。この変更は良かったんじゃないかな、と思います。親父、かっこよかったです。そして最後は老いてました。やっぱりデスノートに関わった人間は不幸になるのね・・・。
私の感想は大体こんな感じです。気に入らないところもあるけど、基本的には肯定派です。
*1:Lは総一郎達が来るまでずっと死んだフリしてたのか。何気にすごいな。