蹂躙者たちの街ネタバレ感想

 正確にはスレイヤーズカテゴリーじゃないけど・・・ノベルジャパンに掲載された神坂先生の新作「蹂躙者たちの街[前編]」のネタバレ感想。

 黒い・・・とにかく黒い。ブルートの設定なんて18禁寸前ですよ。でも、その黒さが神坂作品としては斬新で面白かった。主人公・那美が復讐というベクトルの基に戦っている、というのも今までにないタイプ。性格・・・というか台詞回しはいつものパターンなんだけど。冒頭から、戦闘能力高いのかと思いきや、あくまで不意を点く戦い方を得意としている模様。それ以上に精神力強さが目立つキャラです。後半の逃げ惑う描写は臨場感とともに彼女の強さが垣間見えて好きです。
 ブルートも面白い敵役です。見た目はバケモノなんだけど、妙に人間臭い。カップラーメン食べてるシーンはイラストで見たかったよ。ナイフや銃といった人間武器を普通に使用。力こそ強いものの、ちゃんと当たれば包丁でも殺せるみたいで耐久力はそんなに高くないっぽい。人間から生まれる存在のようなので、その辺は引き継いでる、って感じなのかな?
 主人公ピンチのまま後編に続く、という形になりましたが果たしてどんな結末が待っているのでしょうか?2話で終わりじゃなくって、文庫1冊分位は読みたいなあ・・・。