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ドラマガ11月号のすまっしゅ。から「冥王の壷」考察

 久々にEVO-R話を。ドラゴンマガジン11月号に掲載されたスレイヤーズすまっしゅ。「蘇る王」から端を発した「冥王の壺」考察です。そんなもんだから双方のネタバレになります。EVO-Rは最終話までネタバレあり。
 ドラマガ11月号のすまっしゅ。はかつて暴君と呼ばれた王が、ゴーストとして復活。村の青年に憑依し、彼に力を与えることで再起を図る、というお話でした。このお話をEVO-Rとどこか結び付けて考えてしまったのは私だけでしょうかw
 実はちょっと前くらいから「『冥王の壺』ってネーミング的にも死霊術(ネクロマンシー)系の魔法で作られたんだろうなあ」などと、漠然と思っていましたが・・・なんか繋がっちゃったwズバリ、「ゴーストを人為的に作り出す技術の応用」だろう、と勝手に解釈。
 ゴースト(悪霊・幽霊)・・・「人間が強い悔いを残して死んだ場合、その精神がゴーストとなって留まることがある」(スレイヤーズすぺしゃる26収録 「ミッシング・セイント」より)。言い換えれば・・・「肉体が滅んだ後、精神だけの存在になった元人間」ってことですよね。ゴーストは精神体のみですが、他の存在・・・物だったり人だったり・・・に憑依することで、その依り代を自由に動かすことが出来る。ミッシング・セイントには、ゴーストが石像に乗り移って攻撃してくるシーンがあります。
 冥王の壺は「人間の魂を抜き取り、それを他の存在に移し代えることが出来る」アイテム。その原理は、まだ生きている人間を仮のゴースト状態にしてしまう、ということなのでは?
 つまり、ポコタはゴーストがあのぬいぐるみの体に憑依している状態に近い形の存在。「近い形」というのはまだ死んだわけではないので、通常のゴーストとはまた違うのかな、と。呪文も従来どおり使えていますし。人間とゴーストの中間、みたいな存在でしょうか。ゴーストは精神体なので、エルメキア・ランスのようなアストラル系の呪文を食らうと昇天してしまいます。作中でポコタがアストラル系の呪文を直に食らうシーンはなく、アストラル耐性がどうなっているのかは不明ですが・・・「冥王の壺」の力による補強があるのではないか?という推測や、肉体はまだ生きているという点から通常のゴーストよりは耐性あるような気がします。
 ポコタは食事や睡眠を取っている点はツッコミ対象かも知れないけど・・・本人はゴーストに近い状態(=仮死状態)という自覚はないので、人間だったころの記憶と習慣に従っているんじゃないかと。ハンス君たちデュラハンも人間だった頃の記憶で酔うらしいしね。ま、ポコタの食事や睡眠はキャラクターとしての面白さを重視しているんだと思います。リナ達と競い合ってご飯食べた方が面白いでしょう。EVO-R6話に出てきたポコタのソーセージは美味しそうだったw食べた食べ物がどこへ行くのか、というツッコミに関しては、某所で「腹に溜まるから後でまとめて捨てる」という書き込みがあって吹いた記憶がw私の中ではそれ採用wポコタのお腹の中については、レゾ秘蔵のアイテムで四次元空間に繋がっているのか、単に元々お腹に物を入れられるぬいぐるみだったのか・・・私的には四次元チャック説採用してますw
 さて、ポコタはEVO-R最終回で決死の覚悟で冥王の壷を割って一度自分の体に戻り、魔王と運命を共にしようとしますが、滅びの際にレゾの最後の力によってまたぬいぐるみの体に戻って生還します。この生還には冥王の壺の力は使われていない。このリバースポコタは・・・それこそゴースト状態なんじゃないかと思った。肉体は魔王と共に滅びてしまったので、もう元の人間には戻れません。「これでさようならか」と呟いたポコタは自分の行動に悔いはなかったと思いますが、やはり残していく父親やこれから復興させなくてはいけないタフォーラシアのことはどこか心残りだったと思うんですよね。そんな思いを核に、レゾは何らかの力添えをして・・・もう一度ぬいぐるみの体に憑依させる形でポコタの精神をゴースト化して現世に留まらせたのではないかと。それは、やり残した「タフォーラシアの復興」という仕事を成しえるための時間。肉体を失ったポコタの寿命は未知数ですが、永遠ではないと思うんです。タフォーラシアを復興させて・・・あの体では王になるのは難しいか?でも、フィルさんにも認知されてるし、王になることもあるかも。ただ、少なくとも次の世代というのは残せないので、その辺の問題を解決しなければいけない。分家とかから持ってくるのか、思い切って王政廃止するとか・・・。で、諸問題がひと段落着いて・・・「今度こそさようならか・・・」と満足げにこの世を去っていく。翌朝、今やすっかり大人になったあの少女がもう動かなくなったポコタのぬいぐるみを見つけ、涙する。その後、タフォーラシアでは、国を救うために奮闘するぬいぐるみ王子の冒険譚が長く語り継がれることに・・・などというアフターストーリーを妄想してみました。
 考察はもう少し続きます。今度はレゾサイド。レゾが冥王の壺を作ったのは「他人の体に入ることで、他人の眼を使って光を得ることができないか?」と考えたから。仮に他人の体に憑依するのではなく、さらに一歩進んだ「魂の『移植』により他人の体を完全に自分のものにしてしまう」ような研究を目指した。リナはEVO-R1話で「レゾは自分に何かあった場合、冥王の壷に魂が入るようにしていたのでは?」と推測していました。その意味を、私は「レゾは『死んでも諦められない』心境までに来てしまっていて、魂を抜き出すところまでは成功していたので、もし研究が志半ばで命が尽きてしまっても、また復活できるように仕組んだ」ってことかな・・・と思いましたが・・・ゴースト技術説で考えると、実は意味は他にあったんじゃないかな、と思えてきた。・・・まあ、レゾの内面をもう一度描き、且つラスボスを魔王さんにするために、レゾをもう一度登場させる必要があった、という作品上の都合はこの際置いておいて・・・以下は敢えて考察する。
 「死後に壷に魂が入るように仕組んでいた理由」・・・それは他人の体に入るためには「死」という工程を経ることが必要だったからでは?そもそも人間は本来肉体と精神というのが結びつき合っていて、通常は離れることはないのでしょう。それを強引に離すのが「冥王の壺」。ただし、壷が割れ、その力が失われると、魂が元の体に戻ってしまうことからも、肉体と精神の結びつきというのは強いもののようです。恐らく・・・他人の体に強引に入ったとしても・・・元の肉体との結びつきが強く、壷の力が失われれば元の体に戻ってしまうのではないでしょうか?それでは「移植」にはならない。
 でも、自然の現象の中でも肉体と精神が離れることがある・・・それが「死」。一度死ぬことで元の肉体と精神の結びつきが緩む。そこで初めて他人の肉体に入ることが出来る下準備が完成するのでは?レゾはその準備段階として、「死んだ後に冥王の壺に魂を入れる」という仕掛け作りをして・・・復活させる役目を担ったオゼルを起動させた。ここまでは割りと早い段階で研究が完成していたのかも知れません。後は自分が入れる器を見つけることと、見つけた器にきちんと入れるように調整すること・・・ようやくポコタを見つけ、準備を進めた矢先にゼルが賢者の石の情報を掴んだため、冥王の壺実験は途中のまま放棄されることになった。「自分に何かあった場合、壷に魂を封印する」と言う仕掛けと、復活の役割を担ったオゼルを残して。
 と、これを書きながらさらに思う・・・冥王の壺を使ってレゾが目指したのは「擬似転生」のようなものなんじゃないかな、などと思った。あの世界で、人間は死ぬとまた人間に転生するようです。その際、過去の記憶や前世での自我のようなものは基本的に失われる*1。レゾの「他人の眼を使って光を得よう」という計画は・・・記憶と自我を保ったまま肉体を入れ替わる=人為的に擬似転生を行うという計画だったのでは?一度死に、他人の体に宿って復活することでそれを成しえようとした。あ、なんかこっちのほうがスッキリするかも。
 などと色々書いてみましたが、考察はやっぱり楽しいですwEVO-Rは説明不足な部分もあるのは事実ですが、こうして考えるのもまた面白、ということで。昔みたいにムックとかが出れば本編では語りきれなかった設定とか明かされたんだろうなあ。

*1:スィーフィードの意識と力の一部を受け継いだ郷里の姉ちゃんのような例外はいるようですが、あくまでそれはイレギュラー