今月のスレイヤーズすまっしゅ。ネタバレ感想

 ドラゴンマガジン9月号掲載分より。今月は「其処にある真実」。

DRAGON MAGAZINE (ドラゴンマガジン) 2009年 09月号 [雑誌]

DRAGON MAGAZINE (ドラゴンマガジン) 2009年 09月号 [雑誌]

 以下、ネタバレ


 イラストの話から。扉絵はメロウズを探すリナ。かわいいです。食べ歩きは趣味の域だよな〜。「メロウズはありません」の看板の文字も絶妙!微妙に日本語でも読めるけどちょっと違う、って文字!さすがあらいずみ先生。
 そして、何と言ってもこっそりゼル参戦は見逃せないw最初は気づかなくて、ふと下を見たら…いるじゃないですか!ゼルガディス先生!顔を隠してこそこそ活動中です。目つき悪いですwこういうすれ違いネタは嬉しいですね。次はアメリアでお願いします!
 2枚目は胸が遣えるナーガと「殴りてえ」モードなリナwナーガは素で困ってる感じがいいなあ〜。硬直リナも○。
 3枚目は氷漬けになったオックス。寒そうだ…鼻水w帽子のボタンには女神?の像が。芸細です。

 さて、小説の話。今回は何と言うかすまっしゅとしては異色。今回は推理パートが大半で、逆に戦闘パートがほぼなし。ショートショートのような印象を受けます。でも神坂先生らしいなあ〜というお話。なるほど、それでこのタイトルなのね、と読み終わったときにわかりますね。オチに関しては途中で「これって最初からメロウズなんてないんじゃない?」というところまでは読めたけど、「客寄せのためだった」という理由までは読めず、唸らされました。スレイヤーズとしてだけじゃなく、短編小説としても完成度高いように感じる。逆に言えば、アレンジを変えればリナを他のキャラに置き換えたり、舞台を現代とかにしも成立する(ギャグはリナならではなんだけど)ので、「ネタを思いついた…スレイヤーズでもいけるな、よし使っちゃおう」みたいな感じですまっしゅ。へとアレンジされたのかな?という気がします。予想だけど。
 以下は箇条書きで。
・いきなり「メロウズはありません」という謎の看板から始まる。冒頭から読者の興味をひきつける手腕は相変わらずです。
・「名物を食べないままで去ったとあっては、戦士にして天才美少女魔道士たるこのあたし、リナ=インバースの名がすたる!」…戦士魔道士関係ないwと思ったら直後にちゃんとセルフツッコミがあるw抜け目ないw
・早くもナーガ登場。「天然素材100%の有害物質」wいろいろ言われたい放題だなあ〜。
・珍しくリナからナーガに声をかける…魂胆は…「似たような苦労をしている人についつい自分の苦労話をしてしまう」心理を利用してナーガから情報収集!わかる!その心理は!さすがはリナ。人の心理を利用した誘導尋問、かまかけは得意技ですね。
・しかぁし、ナーガから思わぬ反撃が。確かに…深読みせずとも話の流れ的に「そっちは?」って聞かれるよなあ。一歩詰めが甘かったか。メロウズがそこまで謎だとは思っていなかったのかな?…とは言え、ナーガに「調査能力ない」って言われたら腹立つw
・「メロウズが何かってことくらい、あたしがあっさり聞きだしてみせるから!」…リナさん…逆に乗せられてるじゃないかwナーガは狙ってやったわけではないと思うけどね。なんやかんやでどこか似たものコンビだよなあ。張り合っているうちにいつしか足並み揃っている、って言う。
・調査スタート。思ったんだけど、ナーガって探偵の助手向いてるよね。探偵の助手…その大きな役割は
 1.とりあえず的外れな推理をしてみて探偵に修正される。
 2.早合点して犯人じゃない人を捕まえてしまう
 3.何気ない一言が事件解決への決定的なヒントになる。
 全てクリアしたし、ナーガのキャラ的にも合っているw
・「だめでした。」吹いたw
・胸が支えて隙間に入れないナーガ。
 「く…まいったわね。胸がジャマで通れないわ。」
 「どうやらここはあなたの出番のようね、リナ=インバース! だいじょうぶ!あなたのサイズなら絶対通れるわ!」
 本人に悪気がなくても相手には不快な思いをさせてしまうことがありますwこの言い回しうまいなあ〜。褒めてるようでむしろリナの神経を逆撫でしているw
・当然リナは激怒する。ふところからあたため続けていたスリッパ登場wそして対決モードへ。気を抜くとケンカが始まるノリ、いいなあ〜。
・宿屋のおっちゃんに聞いてみる作戦。リナの駆け引きスキルはさすが。でもおっちゃんも抜け目ないな。
・刺客・オックス襲来。…って色々思わせぶりなだけな人でしたwリナに「かっこつけたいだけのしょんぼり気味な人」と評されたオックス。確かにいちいち回りくどくかっこつけた言い回しをするんだけど…
「格好の一つもつけられない奴は吟遊詩人には向かないさ」
「知らないことを知らないままで済ませられる奴は吟遊詩人には向いていない」
 この辺のポリシーは本当にかっこいいかも。
・メロウズの正体は3ヶ月調べてもわからないという。…思わせぶりなオックスの言動に
 「間違ってはいないけどっ!まぎらわしいのよ!」
 というナーガのセリフ、そして
 「メロウズはありません」
 の看板。この二つからリナがひらめく!
・そして解決編。「最初からメロウズなんてなかった」「名物に興味を持って街に留まる人が出るのをあてこんでいた」。なるほど。確かに名物はないと食べたくなるよね。品薄にして興味を引く商法みたいな感じ?
・結局結果的に騙されて全財産を失う形になったオックスはたてごと取り戻して宿屋に雇ってもらえたってことで一件落着。宿屋のおっちゃんたち、本当に悪気はなかったのね。

 と、最後はさわやか風味な結末でした。