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スレイヤーズEVOLUTION-R第9話ネタバレ感想補足

 補足感想です。


 いよいよ冥王の壷を手に入れ、最終章に入ったと言えるスレイヤーズEVOLUTION-R。今回は壷を巡る動きについて考察などをしたいと思います。
 とりあえず「冥王の壷を探せ!」ということで旅をしてきたリナ達。壷を手に入れてからどんな展開になるのかは未知数でした。私はてっきり壷を壊すのか、壊さないのか、という点に注目した展開になるのかと思っていました。冥王の壷が破壊される=レゾの魂が滅んだらタフォーラシアは復活するんじゃないかな、と。でも、実際は「レゾを復活させよう」という方向へと向かうようです。ここでなぜリナ一行が冥王の壷を探していたのか、という部分を振り返りつつ、壷を手に入れたらまずどういう行動をとるか?という点を纏めてみます。

★ポコタの目的
 いわずと知れたレゾの魔法で眠りについたタフォーラシアの国民を復活させること。眠りの魔法はレゾ本人が解除するか、レゾが死ねば解けるらしい。タフォーラシア復活のために壷を壊す、という選択肢はあるのですが、ポコタはそれを望まないでしょう。もう一つの目的「レゾが本当はいいやつだと証明する」がありますので。ポコタはレゾをいい人だと信じているんですね。7話でもオゼルに「レゾを復活させる方法」について尋ねていました。ポコタは壷を手に入れたら「レゾを復活させる」と考えていたという点は間違いないでしょう。

★ゼルガディスの目的
 ゼルは冥王の壷に自分の体を元に戻す方法の手掛かりを求めていたようで、9話でその意思を宣言しました。今まではっきりと口には出しませんでしたが、彼の悲願を思えば当然の流れでしょう。1話でジョコンダ城地下で研究されていたキメラに興味津々になった描写があり、そこでは元の体に戻ることへの渇望がほのめかされていました。4話ではクッピーを巡りなかなか事態が進展しないのを見かねて一人でも冥王の壷を探しに旅立とうとしました。やはりタフォーラシアの復活とは別のところでも壷に興味があったようです。
 なぜはっきり口にしなかったかについては、わざわざ言うまでもない、ポコタとのいざこざを避けるため、ズーマが出てきてからはズーマを何とかするのが先決だったなどなど考えられます。壷を手に入れるところまでは仲間達との目的は同じだったのですから、あえて言わなかった。でも、実際壷が手に入る段階になり、ポコタと争う形になっても「自分には別の目的がある」という意思を示したのでしょう。タフォーラシアを復活に協力するという意思も多少はあったのかも知れないし。
 壷にはレゾの魂が眠っています。元の体に戻りたいゼルとしては「レゾを復活させる」と考えるでしょう。レゾはキメラの体を元に戻す直接の方法は知らないかもしれない。でも、ゼルの体をキメラ化した組成方法は確実に知っている。それを知るだけでもゼルとしては大きな前進でしょう。さらには、レゾに協力させることが出来れば、これ以上なく頼もしい相棒になる。簡単には協力してはくれないかも知れないけど、そこは復活させることを条件にする、など交渉の余地があるかな、と。昔レゾの配下だったときとは状況も変わっていますし、協力させるのは難しいと尻込みするより、この千載一遇のチャンスを利用する方向で考えるのではないだろうか?

★リナの目的
 リナは壷に直接の目的はない。それゆえもっと全体を見てどうするべきか考えようとしている。だから実際に壷を手に入れて「どうしたらいいの?」と考え込んでしまったのではないかと。
 まずはポコタの「タフォーラシア復活」とゼルの「元の体に戻る」という目的には協力する意向でしょう。最終目的は違えど、実は二人の「レゾの復活」という思惑は一緒だった。
 さらにはオゼルがリナに告げた「赤法師レゾの魂の眠る壷を打ち砕いて欲しい」という依頼の真意を知りたいという思いもある。「壷を守るのになぜ反対のことを言うのか」7話でオゼルにそう問いかけたリナだったけど、返って来た答えは「今は言えません。まだお話すべき時ではないからです。いずれわかると思います。」という要領を得ないもの。オゼルの、そしてその行動の裏に見え隠れするレゾの意思はまだよくわからない。
 加えてゼロスの目的との兼ね合いもある。リナは5話でゼロスに「あんたら魔族もレゾの魂の眠る壷を狙ってきたんじゃないの?」と言っています。これは明らかに「壷の中に魔王の魂も一緒に眠っているのでは?」という可能性に気が付いているから出たセリフでしょう。「壷を狙っているのでは?」という質問にゼロスは「ちょっと違うんですね。何がどうなっているのかを調査するのが目的でして」と半分否定。7話ではオゼルも「レゾ様の魂を復活させると言うことはすなわち…」と意味ありげなセリフを言うものの、この点についてもまだはっきりしない。
 以上を踏まえると…9話冒頭時点では「すぐに壷を壊す」という選択肢はリナの中ではない…もしくは「保留」だったと思われます。当事者であるポコタとゼルの思惑に反する行為であること。そしてレゾの意思と壷の中での状態がはっきりしないこと。5話で。「人々を救う正しい心と、魔王を封じた悪の心。そのどちらもが、レゾの本性だったのかもしれないってことよ」と語ったリナ。実際無印で魔王を倒したときにレゾにも力を貸してもらっていて、レゾが「人の心」をちゃんと持っていたことはわかっていた。「本性はそんなに悪い人ではなかったのかもよ?」というようなことを口にしています。それを「魔王の魂が入っているかもしれないから」という理由でレゾの心を無視して「壷を壊してタフォーラシアを復活させて解決」という方向に持って行くのはあまり気が進まないのでは?そんな気がします。ガーヴには「よくわからないけどフィブリゾの計画に使われるかもしれないから」という理由で殺されそうになる、という似たようなことをされてますし…。壷を壊すにしてもレゾの真意を知ってからにしたい、そう考えていたのかも。
 そんな中、ポコタが「レゾ復活」を前提に話を進めていたので、とりあえずは「レゾを復活させる方法を探そう」という方向でリナも動き始めた。そうしたらオゼルがその方法の手掛かりを知っていて…という流れか。
 と言うような想像をしてみましたが…やはり「どうするべきか」の相談シーンは若干説明不足な感がありますね。特に「魔王の魂が入っている可能性」については触れておいてもよかったのでは?と思います。ただ、今回の話が「レゾの復活の方法を実はオゼルが知っていた」ことにまず主眼が置かれ、壷のお告げに従って振り回されるというギャグ回兼レゾの人々を救う賢者としての一面が描かれる回だったので、あえて流したのかも。この要素は出てくるとしたら次回以降、かな。

 さて、オゼルの口から「レゾを復活させる方法の手掛かり」が語られたわけですが、その中で「壷を壊す」ことの意味が二つ在ることがわかりました。一つは「復活のためのしかるべき儀式を行った後、依代を用意した上で、魂を離脱させるために壷を割る」というもの。もう一つが依代がないまま壷を割った場合、「よりどころのない魂は消えてしまう」というもの。オゼルが言う「壷を打ち砕いて欲しい」の意味…前者を遠まわしに言ったと考えると「復活させて欲しい」という意味だったと考えられ、後者だった場合は逆に「滅ぼして欲しい」だと思われる。恐らく…前者でしょうね。8話では「魔族にまだ渡すわけには行かない。力ずくで奪うなら割る、それがレゾの意思」という話が出てきた。壷を守る役割にあるオゼルですが、レゾが望むなら自らの手で壷を割るという行為も辞さない構えのようです。また、今回偽物の壷に紛れたとき、本物の壷を探すためにリナが壷を叩き割っていたとき、オゼルは壷を庇った。「リナの手による壷の破壊」が真意だったとしたら、止めないでしょう。
 ではなぜ「復活させて欲しい」ではなく、「壷を打ち砕いて欲しい」と回りくどい言い方をしたのか。レゾが「復活なんてさせて欲しくないんだからねっ!」というツンデレだった…と、冗談はさておき…。「復活させて」なんて言われたらあからさまに怪しいですからね。もうストレートに魔王が復活したがっているように見えるような。回りくどい言い方をすることで、「その真意は?」と考えさせることで興味を持たせようとしたレゾの策かな、なんて思った。
 さらに考えると、REVOLUTION最終回によるとどうやらレゾは「復活と滅亡」を望んでいるようで。復活させてもらった上で滅ぼして欲しい、と考えているのかな。レゾが死後に自らの魂を壷に封じるように仕組んでいたのは、一度死んだ後に蘇ることで、新しい自分にリセットされて目が見えるようになるかもしれない、と考えたからなのかもしれないなあ。でも、確実ではないから、自ら命を絶ってまで試す気はなかった。そんな自ら仕掛けたトラップに…魔王をその身に宿しているという現実を知り、倒された後にかかってしまった。目が見えるようになるか、試してみたいと言う思いと、魔王の魂を内包している事実。いずれにしろこんな中途半端な状態ではいたくない。最後に今度こそ滅びるにしても、一度レゾとして、人間として世界を見てみたいのかも。その「復活と滅亡」をかなえてもらう役目をリナ達に託したのかもしれません。…この辺は完全に予想の範囲ですが。
 さあ、スレイヤーズEVOLUTION-Rの最終章はレゾの心にスポットを当てたものになりそうです。予告を見ているとゼルの動きも気になります。どうなる?