スレイヤーズEVOLUTION-R 第7話 ネタバレ感想 その2

 7話ネタバレ感想。Bパートから。かなりボリュームあります。
 シーン変わってラドック邸。相変わらず暇をもてあますゼルとアメリアはチェスの真っ最中。「チェックです!」「おい、ちょっと待った!」「ダメです。待ったなしです。」「そこを何とか」「ダメです」…ゼル…かわいいなあw
 シーン変わって鐘楼の下に立つリナたち。鐘楼は前回から意味深に登場してましたが…今回は背景として重要だったりします。
 オゼルはリナたちの尾行には気づいていなかったようです。唐突にりんごとオレンジを出して「どちらがいいのでしょうか?」と問いかける。味がわからない、そうな。人間のように選びたかったけどわからなかったらしい。「どうしたらいいでしょうか?」との問いに…「笑えばいいと思うよ」と答えたくなったw
 冗談はさておき、「ん〜、まあ、そういうときはどっちでもいいんじゃない?」「両方選べばいいんだよ。」「迷うことはよくあるからな」と思い思いに答えるリナたちの答えはオゼルとは対照的に人間らしい。オゼルは「なるほど…人間でも迷うんですね。人間でも…」と言うけど…違うぞ、オゼル、人間だから迷うんだぞ。なにやらオゼルは人間の心に興味があるようです。「人の心」はスレイヤーズの根底に流れるテーマなので、このシーンは後々効いて来るのかも知れない。
 どうやらこの様子だとオゼルは「冥王の壷によって魂を人形に移された元人間」ではなさそうです。今回のサブタイトル「人に作られしモノ」はオゼルを指しているんでしょう。はじめから人でないものとして存在していた、それは間違いなさそう。作ったのはやっぱりレゾでしょうね。
 さて、こっからオゼルへの質問タイム〜。前半同様、視聴者的にも気になることを聞いてくれてます。…なんで生きてるのか、はスルーだったけど…そこは人形だから、ってことで…。

Q.(ポコタ)「なあ、さっき壷を壊してたのって、あれは何なんだ?」
A.「自分でもわかりません。最近壷を見ると不思議な気分になって…つい」

 ふむふむ、壷がスイッチになっているのか?「壷を守りながらも壊すことをを依頼する」という矛盾が起こす現象なのか?しかも、理性が戻っても自分でも止められなかった。…あえて言おう。オゼルって、精神も機械仕掛けなんじゃないか?それゆえの誤作動、とか。世界観が違う、と思うかもしれないけど、アニメだし、そこはレゾマジックで。100%メカ、ってわけじゃなく、魔道技術も組み合わせて作った、とかならあるかも?とか思った。ボディの方は変幻自在、とゴーレムか何かの技術を応用してそうだし。

 リナもこの際だから色々聞かせてもらう、とぶっちゃけ質問開始。
Q.(リナ)「ズーマの狙いは何?何でこんなに回りくどいやり方をするの?」
A.「わかりません。私はズーマ様に命令されただけです。壷をラドック様の元へ持って行け、と。」
Q.(ガウリイ)「何で引き受けたんだ?」
A.「断る理由がありませんから。」

 この先のシーンとの絡みでの考察になりますが…オゼルは本当にズーマの狙い、というかズーマ=ラドックであることも知らないのかも。「わかりません」が即答だったし。前回、私はラドックとオゼルのやり取りを「手の込んだ芝居」と見ましたが、茶番を仕組んだのはズーマサイドだけで、オゼルはズーマの命令に従っただけなのかもなあ。独自の判断で正体に気づいている可能性もありますが、そこは機械的に「今仕えているのはラドック」と判断して行動しているのかも。
 
Q.(リナ)「あんたが冥王の壷を守っているのはよくわかった。」
A.「はい」

 壷を守るものであることは確定か。

Q.(リナ)「なら、あたしたちに壷を壊せ、って言ったのはなぜ?」
A.「・・・・・・・」
Q.「壷を守るくせに、どうして反対のことをあたしたちに言うのよ。理由を聞かせて。」
A.「・・・・・・・」

 オゼル、沈黙です。しかも、かなり長い。だいぶ経ってから…

A.「今は言えません。まだお話すべき時ではないからです。いずれわかると思います。」

 かなり長い沈黙…意味深です。「言えない」「まだ話すべきときではない」ならすぐに答えてもよさそうなのに。何か考えていたのか?それにしても長いような。…何かと交信していたとか?オゼル遠隔操作説もまだ生きてる?だとすると今までの質問はスムーズだったのになぜここだけ?オゼルは単体でも動けるけどこのシーンでは…壷の中のレゾと意思疎通をしている、とか?「壷を壊せ」はオゼルではなく、レゾの意思っぽいんですよね。その件に関しては自分の判断では回答は出来ず、レゾへ判断を仰いだ、とか。
 要領を得ない回答にリナは「まるで誰かと話をしているみたいだわ」と言う。誰かとは…もちろんゼロス。お茶を飲みながら、「誰かが僕の噂をしていたような」とのんびりゼロス君登場。今回、ゼロスの出番はここだけ。石田さんこのセリフのために来たのか…毎度ながら贅沢なwやっぱゼロスが5話でズーマに「あなた方が持っている壷に用がある」って言ったのはリナたちに情報を与えるため、だったような気がしてきた。壷に興味なさすぎw…ギャグシーンで判断するべきじゃないかもしれないけどw
 リナは「わかった、質問を変えるわ」と、壷の件に関してはこれ以上聞いても仕方ないと判断。この辺はそれこそゼロスで慣れてますね。

Q.(リナ)「この前魔族があたしたちを襲ってきたけど、何か心当たりは?何でもいいから、知ってることがあったら教えて欲しいんだけど」
A.「そうですね…心当たりは…(長い沈黙)…ありません」

 また沈黙だ。ここもレゾの魂と交信した?そう考えると魔族は壷絡み?情報提供NGと指示されたか?でも、ここの場合は単純に「何でもいいから」と言われたので色々考えてみたのかも知れない。
 リナは「結局肝心なところは全然わからないじゃないのよ〜」と頭を抱える。「わかりません」「言えません」「ありません」ばっかりだもんなあ。私が視聴者視点で色々考察できるのは、リナたちが知らない情報を知ってるからで。

 シーン変わってラドック邸でチェスを続けるゼルとアメリア。リナたちの動向を気にしつつも、容赦なく響くアメリアの「チェックメイト!」の声。ゼル「何っ。待った!」…こんなところでもリアクション良すぎるwアメリアに「もう待ったなし」と言われて唸るゼルw
 と、そんなほのぼのシーンに終わりを告げる怪しい光。二人は魔族の結界に取り込まれてしまう。現れたのはもちろんグドゥザとデュグルド。いちいち名乗ってくれる親切なふたりwゼルは「狙いは何だ?」と問いかけるがデュグルドは「我らに勝って初めて聞けることだが」。そうだよね、教えてくれないよね。「残念ながらそれは叶わん。お前らの命はここで潰えるのだからな!」とデュグルド。…デュグルド、キャラ変わってないか?今回、キャラクター観に関してはデュグルドだけ引っかかった。前回の方が原作ベースでかっこよかったんだがなあ。…まあ、いいや、ぶっちゃけてしまうと、こいつらゼルアメ見せ場要員だし…。ということで、戦闘体制に入る二人。
 
 再びリナたち。今度はポコタの質問。ぴょん、とオゼルの手のひらに乗るポコタかわいいなあ。この2ショットもなかなか良い。

Q.(ポコタ)「冥王の壷に眠るレゾの魂を蘇らせる方法は?タフォーラシアを救うことは出来るのか?」
A.「それもわかりません。私は壷を守る役目しか与えられていませんから。」

 ポコタとしては一番気になる質問ですね。ポコタは壷を壊すのではなく、あくまで「レゾを蘇らせる」という方向で考えているようです。まあ、当然でしょう。会いたいだろうし、実はいい奴である証明もしたい。しかし、オゼルはこの問いにもわかりませんと答える。多分これも本当のことでしょう。あくまで壷を守り、そのために所有者に仕える、それが役目で、中身を蘇らせる方法は知らない、と。オゼルは更に続ける
「それに、レゾ様の魂を蘇らせること、それはすなわち…」
 と、そこまでで質問タイムは終了する。オゼルは何を言おうとしたんだろうか?やはり、レゾの魂の復活=魔王の復活、なんだろうか?今回はまだわからず。
 終了の理由は…お客さん…ズーマが来たから。気配を察するリナとガウリイの二人がかっこいいです。このタイミングで現れたのは偶然?オゼルにこれ以上話をさせたくなかったから、とも取れる。やはりズーマはレゾに関わりがあるのかもしれない。
 ズーマ登場時のリナとズーマのやり取りは原作ベースです。これも良!ズーマさんはやっぱりちゃんとかっこよくなってます!腕は「新しい腕」みたいです。「礼は…態度で示そう…」と一気にリナに迫る!ズーマの猛攻に何とか身をかわすリナ。うおおおお、動いてる〜!今回の戦闘シーンはスローで見たくなるくらいすばやく動いてますよ!ディレイもありませんよ!これは燃える!作画も宮田さん参加で綺麗です。
 ポコタがファイヤーボールで援護。身をかわし、いったんリナから離れるズーマ。チャックから光の剣を取り出してガウリイにパス。もう自分で使うよりガウリイが使ったほうが効果的、ってすっかり割り切ってますね。最初から渡しておけ、ってツッコミもあるかもしれないけど、投げたほうが燃えるからOKw
 リナはオゼルにまだズーマの味方なのか?と問う。オゼルは事務的に「契約は終わってますから」と返す。この辺はズーマ=ラドックをごまかすための芝居、というよりは素で言っているように感じる。やっぱズーマの命に従っただけで、計画は知らず、今はあくまでラドックに仕える身なんだろう。「じゃあこっち手伝って。貸し一なんだし、あたしたちがいないと困るでしょう?」とリナ。オゼルはその要請に応える。この辺の独自判断権はあるようですね。「行くわよ」「おう!」の掛け声に答え、4対1のバトルスタート!
 ズーマに切りかかるオゼル。互いの刃が相手を掠める。あ、ちゃんとズーマに流血ありだwこれは期待できそうだぞw隙を突いてリナとポコタは呪文を唱え始めて…まずはポコタの「ダムブラス!」。切り結ぶ二人のちょうど真ん中に着弾。その煙幕の中からリナが「もらい〜」ともう一発。お、一人時間差!しかし、ズーマはこれをかわす。それた呪文は後ろの鐘楼の塔に着弾。塔はごおーん、となりつつ倒れます。鐘楼をうまく使いましたね。リナが使ったのもダムブラスかな。
 ここでもう一方の戦闘、ゼル達にシーンは移る。
ゼル「エルメキア・ランス!」
デュグルド「貴様の技は見切った!」
と、空間渡ってかわしつつ、ゼルの背後へ移動。
ゼル「そうかな」
上空が光ってそこからさっきのエルメキアランスが!デュグルドの肩を掠めます。
ゼル「見切ったんじゃないのか?」
 ゼル〜!かっこいいじゃない、あんた!やれば出来る子だって信じてましたよ!アレンジして軌道を曲げた?背後に移動してくるは読んでいたっぽいですね。
 アメリアもグドゥザと戦っています。唱えた呪文は髪の毛に阻まれ、鞭と化す髪をひたすら避ける。この辺も良く動いてます。しかし、またも足元から忍び寄るグドゥザの触手に捕まってしまう。グドゥザの口が気持ち悪くで良wアメリアは締め上げられつつも、拳に力を込めて…「ヴィスファランク!」でボディブロー!!熱いです。
 またズーマ戦へ。今度はガウリイVSズーマ。光の剣で切りかかるも…動きは読まれているようで、やすやすと交わされてしまう。反撃に出るズーマ!ガウリイの髪が飛び散る。そのまま喉を捉えつつ「同じ手は効かん!」。
 フォローに入るリナとポコタ。二人よりもすばやく、オゼルがズーマの足を刺す。怒りを露わにするズーマにオゼルは「これも契約ですので」とお決まりのセリフを。お、レボ10話の返しですね。今回は立場が逆転している。オゼルの言う「契約」は「貸し一」を返すことかな?
 その隙をついて…リナとポコタのダブル「ヴァルフレア!」。お、結構レアな呪文です。拘束弱まった隙にガウリイは飛び退ります。おおおー、動いてます。ズーマはグームエオン防御Ver.で防御。今回は薄く延ばして魔法封じるやつ使いませんね。彼もプロ、一度破られた手は使わないか。と、いつの間にかズーマの腕が変形してます!ツノみたいなのが出てきてる。これが「新しい腕」本気モード?
 と、そこに警備兵の声が聞こえる。邪魔者が入ったのを悟ると、生み出した闇にまぎれつつ立ち去る。ちゃんと空間渡らなかったよ!闇と一体化はしてるけど、ちゃんと飛び跳ねながら逃げてる!改善嬉しいなあ。
 現れた警備兵は鐘楼が壊れているのを見て「ちょっと一緒に来てもらおうか」と言い出す。リナは困りつつ「やっぱそうなるか」。警備兵がまともに仕事してるの始めて見たわwリナたち、とんずらするかと思ったけど、従うのも珍しいし好印象。
 腹にダメージを受けたグドゥザ。アメリアも倒れます。今回は痛みわけで二体は去ります。ゼルのリカバリイで目覚めるアメリア。今回は久々にゼルアメが見れたなあ。
 そこにアベルがまた嫌味を言いにやってくる。「ずっと屋敷にいなかったようだが」。魔族の結界に取り込まれるといつもの世界からは消えて見えますからね。さらに嫌味を言うアベルの元に現れたラドック。あ、帰ってきた。ゼルアメがいなくなったのを見てズーマとして出陣したんだろうか?となると魔族はグルか?しかし、わざわざ護衛をつけてしまうと、ズーマとして動きづらくなりますよね。その辺も何か策があるんだろうか?
 一足遅れて帰ってきたリナたち。オゼルの人望のおかげで自警団をごまかせたようです。その耳に入ってくるラドック親子の喧嘩。護衛継続を主張するラドックにアベルが意味深な言葉を。
「だから甘いんだよ。そうやってまた大事なものをなくしても知らないから!」
 おおおお、これはラドックが暗殺者になった理由と関係がありそうな予感。「大事なもの」…そういえばラドックさんちには奥さんいませんね。でも、自分の母親を大事な「もの」と言うのも違和感があるようなないような。用法的には間違っていないけど、なんとなく、この言い方は引っかかる。アベルは捨てゼリフを残して去る。
 残ったラドックはリナに「全員一緒に行動しろ。数は多いほうがいい」と釘を刺す。リナは逆らう気力もムダだと思ったのか「あーい」と気のない返事。
 オゼルはラドックの足跡が血に染まっているのを見て、意味深な視線を送る。お、ズーマ=ラドックを怪しんでるのかな?血が有効に使われましたね。これは流血なしでは出来ない表現!と、ここで続く!
 エンディングテロップはラドックのみでズーマはなし。さすがに併記はしなかったかw
 今回は後半の戦闘が熱いです。戦略や演出より、アニメーションとしての動きを重視した戦闘になっています。ゆえにスロー再生で何度も見たくなってしまう!旧作含め、ここまで動きを重視した戦闘を描いた回はなかったかも、と思ってしまった。戦略・演出重視の方も別の意味で燃えるんですが、今回のようなアニメーションとして映える戦闘がスレイヤーズの中で描かれたのはほんと嬉しいです!
 さて、次回はついにズーマの過去が明らかになりそうです!こちらも楽しみです。