スレイヤーズEVOLUTION-R 第5話ネタバレ感想 その1

 スレイヤーズEVOLUTION-R 5話のネタバレ感想です。

 サブタイトルは「RAIDER! 闇からの声!」ついにストーリーが動き出した!今回はギャグ月間とストーリーパートの橋渡しのような回でした。ストーリー自体は大きく進んだわけではないのですが、今後の展開の引きとしては非常に面白くて、続きが楽しみになってきました。でも、少々わかりにくい表現が多く、考察が必要な回でもある。そして、高山さん脚本ということもあってか、原作、更には裏設定に絡む、かなりマニアックなネタが仕込まれてましたね。玄人好みの1話と言えそう。…わかりにくいとも言うがw
 以下、シーンを追いつつ感想を。
 とある塔がいきなり崩れるwどうやら、ナーマの案内で壷探しにやってきたリナ達は、またまた騒動に巻き込まれたようだ。水攻め!ゼル溺れなくてよかったねw疲れきったリナたちの様子が良い。
 当然ナーマを責めるリナ。「何するんですかぁ〜」とナーマの物まねをするリナがかわいい。この辺の掛け合いはさすが林原さんと川村さんだなあ。
 と、ゼルがここで根本的な間違いに気づく。冥王の壷の手掛かりはナーマしかない。でもナーマの記憶は不確か。そんな記憶に従っていたら見つかるものも見つからん…気づくまで4話w長かったwギャグ月間面白かったから良かったけどね。で、順序を逆に…まずはナーマの記憶を取り戻させるところから始めるべき、という結論に至るリナ。
 記憶を取り戻させる、といえばショック療法!ってことで、ナーマに呪文を連打を始めるリナ。鬼やw魔法を使うリナの描写がかっこよくてよいです。「ディグボルト」「ディグボルト2」・「ディグボルト3」と回数が上がっていきますw
 呆れ顔で見守るガウリイ達。ゼルは「仕方あるまい。事態が進展して貰わんことには、こっちの身が危ない」…こいつも鬼やwナーマさん、大変だけど頑張れw「ほーりゃ アークブラス」となんか気軽に放たれた呪文についにナーマは沈黙。「ちょっとは記憶を取り戻したかしらねえ」と、棒でツンツンされますw
 しかしこんなことでへこたれるナーマではありません。高笑いをあげつつ復活!お、まさか本当に記憶が…!?と思ったら、やっぱり崩れちゃいましたw「ちょちょちょうちょ…」と呟き始めるナーマ。あ、ついに壊れたwかと思いきや、どうやら何かを思い出したらしい。
 「ナーマちゃん蝶々を追いかけてたんです。そうしたら蝶々さんの行く先で壷を見つけて…」なんと、頼みの綱は蝶々さんですかw「どこのどの蝶々さんかわかりませんし…」というアメリアだけど…ナーマは「ほーらあれ!」と指差す。本当に蝶々いたー!ナーマは蝶々を追いかけて走り出す。お花畑で蝶々を追いかける鎧…ゼルの言うとおり、シュール、というのが的確なツッコミw
 ガウリイは「あいつは鎧になっちまう前も蝶々を追いかけていくような奴だったのかなあ?」とするどいツッコミw確かにナーガに蝶々は似合わない…と思ったが、次のセリフで考え変わった。
 「だぁって、とっても珍しい蝶々さんなんですよ。キスジアゲハって言うんですけど…」
 ちょwさすが高山さん、キスジアゲハ拾うとはwマニアックすぎるだろうw
 ちょっと長くなるけど経緯を説明する。原作に「さようならキスジアゲハ」というネタがありまして。元々は「スレイヤーズVSオーフェン」という合作小説に登場した「心優しい虫さんの話」としてタイトルだけ登場します。名前を出したのはアメリア。この「さようならキスジアゲハ」は単なる思い付きの一発ネタかと思いきや…後日スレイヤーズすぺしゃるでまさかのミラクル伏線回収を果たすのですwスレイヤーズすぺしゃる30巻「白銀の弾丸」収録の「GB伝説」…この話の中で「さようならキスジアゲハ」がどんな物語だったのかが語られます。詳しくは読んでもらうとして…スレイヤーズでキスジアゲハと言えばこのエピソードを参照したとしか思えんよwつーか、キスジアゲハでグーグル検索すると、3件目にうちのブログが表示されるんですがwちなみに、このすぺしゃるの感想を書いた回。スレイヤーズとキスジアゲハは切っても切れない縁なのね…。
 そして、ナーガは青虫に人望があるんですよ。…アニメだけのファンの人、まったく意味わからないと思うけどwすぺしゃるを是非読んでください。ならば!その成虫たるキスジアゲハにも人望があってもおかしくない!きっと蝶々さんの心の声が聞こえたのだろう。「あっちにお宝があるよ〜」と。それで蝶々を追いかけて行った、と。まあ、「キスジアゲハ」はこの元ネタ知らない人にはまったくわからないネタだったと思うけどね。でも、AT-Xだし、これもありっしょ。
 脱線したけど本編に戻る。「キスジアゲハ…聞いたことあるような…」ちゃんとアメリアも反応しましたwナーマは蝶々を追いかけていたら、大きな遺跡に辿り着いた、とのこと。ゼルが「蝶々と言うのは同じ道を行き来する習性があるという」とフォローを入れたこともあり、一同は蝶々探索に賭けてみることに。ナーマ、記憶なくして彷徨っていたけど、案外近くまでは来ていたんだな。
 気が付けば辺りはうっそうと生い茂る森…つーかジャングルに。そして…本当にあったよ、遺跡w「そんなアホな…」とお思いのあなた!上に挙げた「GB伝説」を読んでもらえると、スレイヤーズ世界の虫をなめちゃいけないぞ、ってことがわかると思いますw私も今読み返して、「うん、ありだね」と思ったw
 アメリアとナーマが揃って「キスジアゲハさん、ありがとう〜」と手を振る。まさに「さようならキスジアゲハ」!やるなあ、高山さんw
 かくて、一行は遺跡の中へ。ナーマは「ここへ来たことがある」と力説。疑うリナ…踏み出したタイルを踏んで罠発動。絶妙にかわしたなw「こういう風にあちこち罠があるので気をつけてください」。うむ、「先に言えー」というツッコミともどもお約束wさらに金ダライが落ちてきます。古典的な…wゼルが「胡散臭さプンプン」というのも納得。
 気を取り直して奥へ進む一行。床には前にここを通った何者か…恐らくナーガの足跡が。これは当たりか?
 重い石扉を開けるガウリイ。お、見せ場ですよん。アメリアも「すごい…」とノッてくれてます。扉を開けたその先は、地下墓所。「こういった遺跡は権力者のお墓ってだいたい決まってるからね〜」とリナ。
ポコタ「ここに冥王の壷が隠されているのか?」
ガウリイ「なんだってまたこんな辛気臭いところに」
リナ「さあ〜そればっかりはレゾにでも聞いてもらわなくちゃ。」
 結局ここに壷が隠されていた理由は最後までわかりません。真相はレゾのみぞ知る?ダンジョンにお宝はつき物ですし、誰かが隠しておいたのかも、ってことで。
 そして、この先、気になる会話が繰り広げられます。

アメリア「っていうか、レゾさんはなんで冥王の壷なんて作ったんでしょうか?」
ゼル「それは簡単だ。レゾは自分の魂を何かに移し変えることで光が得られると思ったんだろう。」
リナ「でも、それは叶わなかった。なぜなら、レゾにかけられた封印は肉体にではなく、その魂にかけられたものだったから」
アメリア「それって…」
ゼル「かつて。神と魔王が戦ったとき、魔王は神の封印を受けた。人間の中に魂を封じられ、転生するように。」
リナ「その一つが、赤法師レゾに宿ったってこと。そしてレゾはその封印のために光を得ることが出来ず、それゆえに非道な行いに手を出した」

 さて、ここは考察が必要ですね。
 疑問点1:ゼルが語る「レゾが冥王の壷を作った理由」の意味。
 なぜゼルは「レゾが自分の魂を何かに移し変えると光が得られる(=目が開く)と思った」、と推察したか。このセリフ、最初は意味がわからなかったのですが…つまりは色々手を尽くしても目が開かない自分の本来の肉体には見切りをつけ、別の体に魂を移せば、目の見える体を手に入れられる、と思った、ってことか。まさか…ポコタボディは自分用に用意したものだったりしてwレゾ…そこまで追い詰められていたとは…wまあ、これは冗談ですが。例えば別人の魂を抜いて、それを他の体に移す。その抜け殻になった肉体にレゾ本人の魂を移せば、人間の体を手に入れることも可能。それなら、壷が複数ある理由も納得いく。しかし、その計画は失敗に終わる。リナが続けたように、レゾの目が開かない理由は肉体ではなく、魂にあったから。恐らくは実際に試してもいるでしょうね。新しい体に移っても、結局目は見えなかったのでしょう。そーいやレゾはコピーレゾも作ってましたね。新しい体候補だったのかも?ってことで疑問点1は解決。

 疑問点2:リナとゼルはなぜレゾの中の魔王が魂の中に封印されていたことを知っていたか。 
 1000年前の降魔戦争のとき、スィーフィードによって7つに断ち切られた魔王の欠片は、人の心(=魂)の中に封印され、その魂とともに転生を繰り返している…。これは事実。しかし、なぜそれをリナとゼルが知っていたのか?そこが疑問。アニメ版でのレゾは「魔王を復活させて、その見返りに目を開いてもらう」という計画を立てます。ところが、実際に魔王が封印されていたのはレゾの中。目は開いたものの、その身は魔王に乗っ取られてしまった。無印8話で描かれたこのシーンでリナは「魔王はレゾの瞳の中に封印されていたのよ」というセリフを言ってるんですよね。スレイヤーズではよくある、「リナがそう思っているだけで、事実とは違う」というもの。原作ではドラゴンズピークを訪れた際にミルガズィアさんが、魔王の封印の真実について語るシーンがあるのですが、アニメではこのシーンはカットされてます。
 ここで原点に立ち返り、無印10話をチェック。そしたら魔王がこんなセリフを言ってた。
「何千年と言う間、人間の血の流れの中に封印され、幾度も転生し、ようやく魔王の器にふさわしい、このレゾの体を手に入れた。」
 これ…言い換えれば「人間の魂の中に魔王が封印されていて、転生を繰り返してる」、ってことだよね?「血の流れ」は言葉通りに捉えれば肉体、ってことになるけど、例えとして「人間の一生」の意味とも取れる。「肉体」は転生しないでしょうし。このセリフを聞いたことで、リナは「瞳の中は間違い」ってことに無印10話時点で気づいていた、と。瞳の中そのものに魔王が封印、じゃなくても、魔王が宿っていたことがレゾが光を得ることができなかった理由だっていうことは、連想できることですし。…はっきりセリフで「瞳の中に封印」と言っちゃってるだけに、ここで急に「魂の中に封印」という流れになっているのはわかりにくかったと思うけど…。というか、私も最初「ん?」と思ったし。ふう、これで疑問点2も解決。
 
 本編感想に戻ります。ここでポコタが咆える。「レゾは伝説の賢者と呼ばれた人だったんだぞ!タフォーラシアを救おうとしてくれたのは、レゾだけだったんだ!」リナたちが知るレゾの真実と、ポコタが信じる賢者としてのレゾの姿のギャップ。この問題にポコタが直面する時が来たようです。意味深な視線を送るゼル。
 ポコタは冥王の壷とタフォーラシアの封印の関係の話を聞いて、レゾが死んでいることは受け入れていたみたいですね。これは割りとすんなり受け入れられたのかもしれない。「もう死んでしまったならデュラム病の治療法が見つかったのに来てくれないのも仕方ない」と逆に割り切れたのかも。でも、レゾの真実については信じられない。彼にとってはあくまで恩人ですからね。

 ここでAパート終了。

 アイキャッチ:デフォルメナーマとポコタ。かわいいですw

 今回長くなりそうなので、いったんここまででUPします。続きは明日以降に。