読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

スレイヤーズEVOLUTION-R OP語り サードラップ

 OP語り第3弾。今日はシーンごとの魅力をリナ中心に迫ってみる。今日も個人的思い入れで求めて止まない愛を叫びますwさすがに明日もう2話だし、今日で締めたい。以下、ネタバレです。旧作の話も出てきます。

 冒頭の意味深なナレーションとイントロ部分。これはこれで謎解き好きな私にはツボった。そしてその部分が終わって、最初に画面に登場したリナは不安そうな、憂いを胸に抱えたような、そんな表情をしていました。「ゆるぎない瞳」のリナが出てくると思っていたので、予想とは正反対の意外な表情にまず一本取られた。そこに立て続けに現れる過去に相対した高位魔族3体!リナの表情にまだ笑顔や余裕はありません。
 ガーヴ・フィブリゾ・ヴァルガーヴの3体は、リナの中の不安や憂いの象徴としての登場なんじゃないかと思っています。それにより、「呆れるほどの憤り」や「何度でも何度でも人は立ち上がれる」の部分にみえる痛み・挫折のイメージを表しているんじゃないかなと。
 ガーヴは魔族ながらも人間と混ざっているせいか、もともとの性格なのか、「生きるために全力で抵抗してみな」とリナたちに真っ向勝負を挑んできました。リナたちはその挑戦に全力をもってぶち当たって、どうにか一矢報いることは出来たけど、結局倒すことが出来なかった。フィブリゾが手を出してこなければやられていたでしょう。魔族としての「強大な力」をみせつけきた相手。OP映像でも、ドラゴン形態と不敵な笑みがその力を現しているように見えます。
 フィブリゾは、その陰湿さでリナを精神的に苦しめた敵。フィブリゾは「リナに重破斬を使わせて暴走させ、世界を滅ぼさせる」という計画を遂行すべく、リナたちをゲームの駒のように(実際そういう認識だったのでしょう)扱う。リナを追い詰めるため、彼女にありとあらゆる負の感情を与えてくる。いつも傍にいてくれた大切な人がいなくなってしまう寂しさ。世界を滅ぼしてしまうかもしれないという不安。両者を天秤にかけなければいならない苦悩。次々と仲間が倒されていく恐怖。その時にフィブリゾが見せた人間の魂を自在に操る力は、魔族の強大さと、それに比べてあまりにちっぽけな人間の力の差を見せつけ、リナに絶望を与える。さらに「このクリスタルは砕けるときがとてもきれいなんだ。見てみたいと思わない?」と場違いな無邪気さでリナを挑発、憎悪を掻き立ててくる。最終的には「大切な人を永遠に失うかもしれない恐怖」という止めの一撃を食らわせてきて、そこでついにリナは重破斬を唱えてしまう。この一連の苦痛を、リナに対しては肉体的な危害を一切加えずに与えているあたりにフィブリゾの嫌らしさと、敵役としての強烈な個性を感じる。ガーヴが「ヘルマスターのインケン野郎」と嫌うのもわかりますね(脚注に余談*1)。結局のところ、追い詰められたことでリナは逆にガウリイへの思いを自覚し、それが強い意志の力となってL様に伝わり、フィブリゾが滅ぶきっかけとなる。無に返りかけたリナも紆余曲折ありつつ無事生還する・・・わけですが、リナがフィブリゾに味あわされた苦痛って、こうして列挙してみると相当なものですよね。相変わらず人を食ったような笑顔でリナの顔を覗き込んで去っていくフィブリゾには、その陰湿さと、どこか薄ら寒い怖さ感じる。
 ヴァルガーヴはほか2体とはちょっと毛色が違う。その境遇に同情の念を抱きつつも、「それでも倒すべき相手だから」という冷静さと非情さ持って弓を引いた相手。ダークスター・ヴォルフィードと融合したヴァルガーヴの手により世界の滅びが迫る中、あの場面で神魔融合の魔法を放ったリナの判断は客観的に見れば正しかったでしょう。ただ、彼の境遇を知っての上で弓を引いた、自分の冷静さ・非情さに後ろめたさがあった。そんな気がする。ダークスターを押し戻した後、体育座りで目を潤ませるリナの心境ってこれだったんじゃないかな?と、12年目にして今初めて思った。リナってよく言われる「やらずに後悔するよりやって後悔しろ」を地で行く人だと思うので、やっぱりそうなのかな。今回のOP映像で、リナに手を伸ばすヴァルガーヴはそんなリナの自責の念を表しているんじゃないかな、とか思いました。その後に「ふっ」と笑って消えていくヴァルガーヴの表情からはリナへの恨みはないことが伺えますが・・・それでも彼女の表情は晴れない。
 リナも過去に戦ってきた敵たちに色々思うところがあるでしょう。リナは基本強い人なので普段はあまり気にしてなさそうだけど、何かのきっかけでふと過去の不安のイメージが湧き上がった・・・というようなOP序盤のイメージなんだと思う。
 そんなリナの肩に手を置いたのは・・・ガウリイ!その優しい笑顔を見たリナに、初めて笑顔が戻ってくる。ここが一番テンションが上がります。「そう、そこでガウリイだよね!スタッフわかってくれた!」と嬉しくなるくらい絶妙のタイミング。ガウリイは原作2部以降、リナの精神的な支えという役割が強く描かれるようになります。普段はリナの判断を信じてその後ろを守り、リナが迷ったとき、弱さを見せたときには自分が前に出てリナを導く・・・これが2部ガウリイの良さ。アニメ版ガウリイは(とりあえずギャグパートは置いておいて)、リナのピンチに駆けつけるヒーロー的なかっこよさや、リナのパートナーとしてのコンビネーションによる二人の絆、保護者としてリナを心配する姿などは描かれましたが、この点に関しては過去作ではほとんど描かれていない。唯一それを感じるのはTRYの最終戦の前にリナを励ますシーンくらい?先ほど書いたとおり、「精神的な支え」という要素が強く描かれるようになったのは原作でも2部以降なので、1部ベースのアニメにそれが見られなかったのは自然な流れかも知れない。でも、EVOLUTION-Rのオープニングでは、そこを描いてくれた。そこ、めっさツボですw
 続いてゼルとアメリアも登場する。これはアニメならではの良さが出るカットです。リナとゼル・アメリアとの絆に関しては原作よりアニメの方が深く描かれているんですよね。原作だとガウリイは相棒で身内みたいな感じだけど、ゼルとアメリアはそこへは一歩踏み込んでない「仲間」、というスタンス。アニメは「仲良し4人組」という言葉も生まれるくらい、「4人が仲間」と言うイメージが強い。その分4人行動のときはガウリイの特別さというのが若干下がるんだけど、その部分の魅力を差し引いても、アニメ版4人パーティの絆の深さは魅力的です。ガウリイに続いてゼルとアメリアも顔を出すという流れに、そんなアニメならではの魅力を感じた。
 ゼルとアメリアが最初に出てくるシーンは短いカットだけど、とても二人らしくて好きです。アメリアは元気に手を振って駆けてくる。アメリアはリナの事を姉のように(・・・って書くとナーガを想像しちゃってなんかぶち壊しなんですがwそれは置いておいて)慕っていると思うんですよね。色々振り回されることも多くて、ちょっと怖い、困った先輩なんだけど、結局はその人柄とか能力を慕っているからついていく、みたいな。リナに向かって手を振って、待ちきれないとばかりに駆けてくるアメリアにその辺のリナを慕う想いを感じた。ゼルはクールに佇んでいて、これもゼルらしい。
 ガウリイ・ゼル・アメリアの登場シーンでは「心の奥の奥で誰もが持ってる力」という歌詞がかぶります。私、この部分はてっきりリナの内面から湧き上がるような強さをイメージした映像になると思っていたんですね。ところが逆で、仲間との絆によって失いかけた「力」を取り戻す、という流れになっていた。ここも予想外の流れでやられた!と思いました。外側からの力で「心の奥の奥の力」が蘇ってくる・・・素敵です。
 リナと仲間達の絆をあらわすシーンが続きます。仲間達の登場にリナは「ふっ」と安心したような、柔らかい笑みを浮かべます。涙こそ見せませんが、張り詰めていたものが解き放たれたような表情。ここのリナの表情も普段はあまり見れないものなので新鮮でした。その視線の先には4人の仲間。4人はリナを元気付けようとしている感じなんですが、それがまたとっても4人らしくってすばらしい。4人のリナへの思いが伝わってきて、なんか泣けます。
 アメリアは笑顔でダブルピース。リナから見たアメリアは「世話の焼ける妹分」だと思う。正義の名の下一直線なアメリアを、行き過ぎた部分や足りない部分をフォローしたり、落ち込んでいれば励ます。妹分、ってことで普段はあごで使っちゃうのはご愛嬌。リナはアメリアに対して「面倒見なきゃ」って思っている部分はあると思うんですよ。レボではアメリアがだいぶ大人になってきてしまったせいか、そういう二人のやり取りがなくなってきてしまったのは寂しくもある。と、脱線してしまったけど、妹分であるアメリアのいつも通り「かわいらしくて元気な姿」というのは、リナとしては目にしたら安心すると思う。
 ガウリイはサムズアップしてさわやかな笑顔を見せる。ここのガウリイは「ヒーロー的なかっこよさ」の部分かな、と思う。何かあっても「守ってくれる」と頼もしく思えるような姿。
 ゼルは一歩引いた位置から斜めに構えてクールな笑顔です。リナとゼルはお互いの能力を対等に認め合う仲です。ゼルはリナの事を性別を超えたレベルで「大した奴」と思っている。一歩引いた立ち位置は、ゼルのクールで照れ屋な性格によるところも大きいと思うんですが、加えて「お前ならオレの力を借りるまでもなく大丈夫だろう」という認めたからこその信頼で見守っている感じ。
 最後にポコタ。これがうまいな、と思いました。最初はちょっとからかうような表情をしてまして、その後にニカっと笑ってジャンプするんです。ポコタのこの表情、レボの7話、そして11話の返しなんだと思う。7話でリナは見えない刺客を前に焦って落ち込むポコタに「これから喧嘩売りに行くんでしょ?」と言って励まします。11話では、一人でザナッファーを倒しに行こうとするポコタに「なに一人で突っ張ってんのよ」と自分たちを頼るように促す。その返しとして、このOP映像では「お前らしくないな。何一人で落ち込んでるんだよ」とからかうような表情を見せつつ、元気にジャンプするしぐさで「仲間だろ」みたいに励ましているでしょう。仲間になってから日は浅いポコタだけど、わずかなしぐさで絆を感じさせる演出、お見事です。
 リナは強い人だけど、それでも彼女を支える仲間達の存在は大きくて。一人じゃないからこそ今までの戦いも乗り越えて来れたんだな、と再確認。そしてこれからも、一人じゃないから大丈夫。
 この後に今後の展開を暗示するようなカットが出てきて、リナはちょい休み。ここを読み解くことは展開予想的なものになると思うので、もう少し話が進んでから別枠で取り上げる・・・かも知れません。
 シャブラニグドゥ覚醒体に続きリナが画面に戻ってくる。戻ってきたリナは力強い意思を瞳に宿したいつものリナの姿。攻撃に吹き飛ばされながらも、また立ち上がり呪文を発動させる。ガウリイたちの支えによって、己の中の迷いを乗り越えて、今また正面突破で立ち向かう!スレイヤーズふぁいと(カードゲーム)風に言うと「正面突破のリナ」。ここは素直に映像的にもかっこいい!と思えるシーン。吹っ飛ばされて、手を突いて転がりつつ体制整えて、呪文で迎撃!痺れます。
 次はなんかすごい意味深なシーン。バックは青空で、すがすがしい・・・けど何かを決意したような笑顔で後ろを向いて歩いていくリナ。手の動きは手を振っているようにも見える。・・・単にマントを翻して、髪をざっと掻き揚げている仕草なのかもしれないけど・・・でも背中を向けて歩いていく姿というのがどうにも引っかかる。その後に金色の光に包まれるカットがありますし、リナの身に何かあるのでは?と言う予感がしてしまう。歌詞も「なりふりかまっちゃいられない」だしなあ。単にNEXTからのイメージ映像の可能性もありますが。でも、去っていく背中は決意に溢れているというか、きっと何かやってくれる!と信じられるようなリナの強さを感じて好きです。
 「正面突破で行こう〜」の部分は魔法の光を手にぐるぐる回りながら上昇するリナ。「上昇」という動きにはまだまだ飛躍を続けてくれそうな期待感が膨らむ。
 ラストカットは空から降ってきたようなリナとその後ろに仲間達。もし、リナがどこか遠くへ行ってしまう展開だったとしても、最後には帰ってくるんだな、というのを感じられるカットのような気がします。また、中に浮いている姿ってことで胴上げをしているようにも見える。彼女を抱え上げるのは、仲間達4人と、リナを愛するすべてのファン。リナ押し!なオープニングにはふさわしい締めだと思います。
 2分弱の映像の中に、リナの魅力と彼女を支える仲間の魅力がぎっちり詰まった、リナ好きにはたまらないOPです。スレイヤーズEVOLUTION-RのOPではあるのですが、Front breakingのイメージ映像としても単独で成り立ちそうなくらいぴったり。ここで描かれているリナがEVOLUTION-R本編とどこまでリンクするのかは未知数だけど、謎解き要素の部分も含めて、お話が進むにつれてわかっていく作りになっているとさらにこのOPの評価が上がりそうです。
 と長文に最後までお付き合い頂きありがとうございました。・・・でもまだ「終わりはしない〜」。もう少し書きたいことがあったりしますwでも、少し時間がたってから、にしようかと思います。このブログはほとんどノリで書いてますので、気分しだいでは結局お蔵入りするかもしれないけど。

*1:フィブリゾはかくも嫌らしい敵なわけですが、L様に対し「貴方に、そう創造られたんだからなあ!」と言い放つシーンで、滅びのベクトルを目指すことを運命付けられた魔族の哀愁、みたいなものまで感じさせてみせている。この完成度は素晴らしい。個人的にアニメ版の敵役としては一番好きです。