Front breaking/砂時計

 お、何気にスレイヤーズEVOLUTION-Rカテゴリで書くのは初めてです。少しずつ新情報が出始めたスレイヤーズアニメ新シリーズ。今日は主題歌の話。林原めぐみさんのラジオでタイトルとどんな曲になるのかちょっとだけ予告、みたいなものが語られました。

・OP Front breaking
 意味は「正面突破」だそうです。リナ目線の歌詞&佐藤さん曲ということで、スレイヤーズらしい曲になりそうです。ただ、林原さん本人も「使いそうな単語は使い尽くしているので苦労した」というようなことを言っていたのが気になります。そこを乗り越えて、定番の中にも新しさが出るような1曲に仕上がるのを期待。
 Plenty of gritはまさにそのパターンで個人的にめっさツボでした。give a reasonのスタッフで10年前の再現を狙いつつ、「うまくいかない人生にもどかしさを抱えつつももう一度がんばろう」みたいな「大人になったスレイヤーズファンへのメッセージ」という要素が入っているんですよ。そんな新しい要素を内包してくれていることを期待しています。

・ED 砂時計
 スレイヤーズ史上初の切ない曲調の曲だそうで、リナが絡んできたキャラクターの目線で作詞した、とのこと。ってことは、一般的なエンディングっぽいエンディングになるんだろうか?これはスレイヤーズでは斬新、ってことでどんな風になるのか楽しみ。このありそうでなかった発想の転換はさすがです。
 スレイヤーズって、リナが「悪人に人権はない!」とか言いつつ盗賊しばいたりしている割に、実はボスクラスの敵は切ないキャラ・・・苦労人が多かったりします。原作はもちろんなのですが、アニメでも意外に顕著。レゾは内に眠る魔王に邪魔されて目が開かなくて、だんだん人格も壊れていった。コピーレゾは、作られた命であることにコンプレックスを抱き、オリジナルを超えることだけに執念を燃やす。ルビアの死を受け入れられずに不死の研究に没頭するハルシフォム。強すぎる力から迫害を受けたエンシェントドラゴンの生き残りのヴァルガーヴ。疫病により祖国が壊滅の危機に晒される中、周囲の無関心に絶望したデュクリス。人間サイド(ヴァルガーヴは人じゃないけど)はこんな感じ。そして、アニメ版では独自の解釈として、人間とは相容れない存在である魔族の哀愁まで描かれていたりする。フィブリゾの「貴方に、そう創造られたんだからなぁ!」発言がそれ。そもそもあり方も目指すものも根本的に違う人と魔族。その違いと言うのはもう生み出されたときにもう決まっていて、すべてはL様手のひらの上で踊っているに過ぎないという、魔族の哀愁めいたものを感じた。と、フィブリゾの話はちょっと脱線かな。
 どうやらEVOLUTION-Rにも「切ないキャラ」は登場するようです。ラジオでは「スレイヤーズはリナだけが活躍する話ではない。レボ・エボ通して切ないキャラクターもいるので、それを意識した」というようなコメントもありましたし。林原さんは「作詞のために先のプロットを見せてもらった」と言う話をしていたので、EVOLUTION-Rの方向性にも少なからず関わってきそうです。例えば、ギャグ話オンリーだったらこんなコンセプトのエンディングにはできないので、「これで大丈夫?」と言うような確認の意味も込めてプロットを見せてもらったのかも?という予想。逆にプロットを見て思いついた、という流れもありえるかも。
 さて、今のところエボに出てきそうなキャラで「切ないキャラ」に当たるのは・・・壷の中に眠るレゾの魂、かなあ。オゼルも訳ありっぽい。原作の設定が生かされるならズーマもそれに当たりそう。あと、feel well以降のスレイヤーズソングは確実に原作第2部のイメージが詩の中に取り込まれていると思うんです。feel wellは神坂先生公認の元、原作ラストの言葉が歌詞に取り込まれています。Meet againの「迷ったっていいじゃない へこんだっていいじゃない」。Plenty of gritの「涙の後消せない痛みも 受け止めて忘れないで」この辺も2部ラストイメージなんじゃないかと思う。と言う感じで、EVOLUTION-Rには恐らく出てこないけど、スレイヤーズ切ないキャラ代表選手の2部の二人のイメージも取り込まれるんじゃないか・・・?と予想。 
 個人的には、スレイヤーズの隠れたテーマとして、「人の弱さとそれを乗り越える意志の力」というものが描かれていると思っているので、そこに着目した曲になってくれたら嬉しいなあ、と思います。
 でも、ちょっと気は早いけど最終回のエンディングはRevolutionで行って欲しいな。あんまりしんみりしちゃうと終わっちゃうのが寂しくて凹みそうだから・・・。