スレイヤーズREVOLUTION 第11話ネタバレ感想 その2

 第11話「Keep out 忍び寄る魔獣!」感想の続き。今日はBパートから。


 朝、「大変だ〜」とリナの部屋に駆け込んでくるワイザー。ナイトキャップつきのパジャマ姿が妙にラブリー。当然リナの逆襲に合いますwつーか、鍵閉まってないのかよ。リナは鍵かける人ですよ・・・ってもう細かいところはいいと悟ったはずだろうに。リナもパジャマです。お、そういやREVOLUTIONでは宿屋のシーン初です。パジャマはもうちょいだぼっとしてるほうがかわいいと思うの。
 一晩でブロッコロの街が破壊されたそうな。さすがはジェバンニザナッファー。しかし、ルヴィナガルドで十本の指に入る大都市って・・・大きいんだか何なんだか。日本で言うと、仙台くらい?いや、ルヴィナガルドは日本よりもっと規模小さいだろうけど。ジョコンダ領なので軍備は強固だったらしい。
 シーン変わって水を飲むザナッファーとデュクリスの会話。デュクリスは「お前を復活させたのは俺だ。タフォーラシアを見捨てた国に復讐がしたいので力を貸して欲しい」と持ちかける。ザナッファーは「自分の種族を増やすなら」と条件を出し、それを飲むデュクリス。もうこの世の中全部滅びちゃえ〜のノリだな。すべてを制圧した上で軍事国家としてタフォーラシアを復活させる気なのか、もう復讐のことしか考えられなくなったのか・・・。「量産は困るんですけどね」とゼロス。・・・全然困ってないだろw何が狙いなんだろうか・・・。
 街を破壊するザナッファー。ここも無人。だから人的被害を描かないと緊迫感がないってば・・・。規制なの?低予算なの?別にザナッファーが人を食ってるところを描けとは言わないよ。逃げ惑う住民とそれが光に包まれる描写で事足りると思うんだけどなあ。今、そういうのもダメなのか?でも、4話ではちゃんと逃げ惑う住民いたじゃないか。あっちのほうがよっぽど緊迫感あったよ。
 遠巻きに見ているデュクリスとゼロス。デュクリスは「思い知ったか・・・誰にも助けてもらえない絶望を・・・苦しみを・・・」こういうこと言うからチープな逆恨み復習鬼に見えるのよね・・・。実際、「無関心の暴力」と言うのは世の中にあると思うんですよね。いじめを外周から見ているだけの人、電車内で乗客同士のいざこざが合っても止めに入らない人。こういう場合はむしろ「助けることができる人」の方がすごいと思うんですが、みんながそうできれば世の中変わるかもね、という作り手のメッセージなのかもしれない。だけど、デュクリスにもう少し感情移入できる要素がないと伝わらないと思うんだよね。
 ゼロスは「何か複雑な思いでもあるのでは」と問いかける。ここのゼロスの質問は視聴者の気持ちを代弁しているようで、何か答えが見えるのでは・・・と思ったけど、結局状況の確認で終わりましたね。でも、救援物資の話は初出か。確かに物資送って、はい終わり、ではデュクリス的には体裁を繕っただけ、って思うだけで火に油だろうな。
 リナ一行の話に戻る。今日だけで破壊された街は3つ。ザナッファーは巨大化しているようです。何かを食べて・・・って暈さなくてもよくないか?どう見ても人間食ってるだろう、と。・・・これ、犠牲者スレイヤーズ史上最大規模じゃなかろうか?街3つの住民が一人残らずですよ!なのにまったく緊迫感がないよ・・・やっぱり犠牲者出てるんですよ、って描写がないとなあ。リナたちもあまり焦っているように見えないし。あとBGMが暢気すぎる。
 夜、野営する一行を一人抜け出すポコタ。「これ以上迷惑をかけられないから」と一人で行くつもりのようで。そこにリナが止めに入る。この手のシーンはお約束といえばお約束なんですが、やっぱり王道ながらもいいシーンですね。無印でも一人魔王を倒しに行こうとしたゼルをリナは止めた。「水臭いぞ」と。そしてNEXTではリナ自身が一人で行こうとする。でも、ゼルとアメリア、そしてマルチナは共に行くと申し出る。アニメでは省略されたけど、原作だと「仲間と言うのがこんなに嬉しかったのは生まれて初めて」というモノローグが入る。
 さて、今回のシーンでもリナはポコタを止める。その理由も「仲間だから」じゃなく、「もう両足どっぷりつかっちゃってるのよ」「確率の高いほうを選べ」と、いろいろ理屈を捏ね回すところが彼女らしい。リナは基本的にものすごい理屈屋なんです。理由付けを行わずに行動することってあんまりない。特に自分に損得が絡まない場合は。原作ベースの話ですが、例えばガウリイと旅をする理由。最初は光の剣が目当てという名目でした。でもシルフィールに「光の剣が戻ってこないならガウリイと一緒に旅をする理由はないのでは?」と言われ一緒に旅をする理由を探しちゃう。2部では「新しい剣を探す」と言う名目を掲げて旅に出ます。そしてブラスト・ソードを見つける。そこでガウリイに問われる「剣は見つかったけどどうする?」で、また理由を考えるわけですよ。この後はガウリイの超名セリフが炸裂。「お前さんと一緒に旅をするのに理由なんていらないだろ」。そう言われて「そだね」と言って黙っちゃう。心の奥の奥では、もう理由なんて形だけだったことはわかっていた。だけど理論武装してしまう。
 多分今回もそうでしょう。ポコタとは短い付き合いだけど、喧嘩しながらも助けられたり助けたり、もう「仲間」って意識はあると思う。自分が経験していることだから、「一人で戦わなければならない時に仲間がいるのは心強い」っていうのもわかってる。だけど、敢えて理詰め。BECAUSE それはリナ=インバースだから!
 さらに「ザナッファーを倒すのには協力するけど、デュクリスを止めるのはあんただからね」と言い放つ。これもリナらしい。リナはなんやかやで仲間は大切にする人なのでポコタには協力する。で、ザナッファーのことも一度関わった以上、このまま「あたしは知らない」と放ってはおかないでしょう。だけど、倒すべき敵は倒す非情さも持っています。現時点では、理由はどうあれ、ザナッファーを暴れさせているデュクリスを止める義理はリナ的にはないと思うので。後はポコタの仕事、という割り切りは妥当かな、と。
 アメリアやゼル達も草陰から出てきてリナに同調。これもお約束で臭いけどいいシーン。アメリアは普通に「仲間じゃないですか」と王道セリフを。協力体制が整ってから「正義の血が騒ぐ〜」とこの状況に燃えてしまいます。
 しかし彼女に試練が訪れる。援助物資を一度送っただけでタフォーラシアを見捨てた国の中にセイルーンも入っていた。この事実に衝撃を隠せないアメリア。リナは「くだらない。国の面子なんてどうでもいいのに」とズバっと真理を。きついけどリナ的には国の政治的駆け引きとか他人事だからなあ。でも、アメリアは一国を背負うものとして責任を感じちゃう。10年以上前の話で、彼女は直接関係ないとは言え、ポコタに謝る姿は健気・・・だけど、服の破れに目が行くんですけど・・・。その位置はやばい。誰か縫ってやれ・・・というか、こんな際どい位置なら、何事もなかったかのように直っててもいいと思うが。それはさておき、リナ・ワイザー・ガウリイのフォローにより、「今できることをやらなくては」と思い直すアメリア。
 でも、いったいどこへ向かえば・・・と思ったところで急に輝きだす光の剣・・・って飛行石かよw光の剣レプリカって、対ザナッファー用に特化して設計されてるのかもな。タイミングよく光出したけど、ちょうどチャージタイムが終わったってことで。もうこの辺は割り切るわ。
 ザナッファーの向かう先は・・・セイルーン!と言うところで今回は「終わりはしない〜」。
 こうして改めて見ると、デュクリス暴走は描写不足ながらも、もう一歩押せば理由も理解できるものになるかも。アメリアが「セイルーンが国としてタフォーラシアを見捨ててしまった」と責任を感じることで、取っ掛かりは見えたかも。前半はえええ〜と思ったけど、後半のポコタとリナのやり取り以降の部分は良かった。
 さて、次回はセイルーン。予告にシルフィール登場!たぶんフィルさんも出るんじゃないかな。こういうオールスター登場!的なノリは素直に楽しめそうだ。後はザナッファーをどう倒すか、と、アメリアが王女としてどんな答えを出すのかが見所になりそう。