スレイヤーズREVOLUTION 第5話感想(ネタバレ)

 第5話 「ETERNAL 悠久に眠れし森」の感想です。今回からストーリーが動き出した!
 8/1 2回目を見て、間違っているところがあったので一部修正。
 シリアス回でストーリーが動き出しました。原作&前作ファンにはおなじみの単語がガンガン出てきて怒涛の展開!そうきたか!みたいな。でもコミック版3話を呼んでいる人間としては、そちらで本筋明かされていたので再確認的な見方になってしまいました。まあ、コミック版読んだのは自己責任だし、そっち読んだ時に第一興奮したからいいや。この辺は判断に悩むところだなあ。アニメの興奮を取るか、いち早く次の展開を知りたいか。とは言え、コミック版より分かりやすい描き方になっていて、理解は深まった感じ。
 今回の話は非常にマニアックな作りでした。ファン的には色々な設定をうまく組み合わせて、新しい世界観を作ってくれた感動めいたものがあるのですが、新規の人とか、復活の懐かしさで見ている人には少々わかりにくかったのかな?と思う。4話まで軽めのギャグの話をやっていた理由もわかった気がする。いきなりこの5話をやってしまったら、ファンはいいけど、新規層、ライト層が余計置いてけぼりになっちゃうもんなあ。11年ぶりにストーリーものをリメイクではなく続編として作る難しさを改めて実感。まずは雰囲気を分かってもらうor思い出してもらうことからはじめたのかな、と。
 では、以下、コミック版の感想と重複するところもありますが、シーンを追いつつ細かい感想を。
 4話から引き続いてポコタを追いかける一同。ポコタ、魔力が尽きたのか飛びません。でもすばしっこさは健在。リナも魔法ガンガン撃ちます。今回は高山さん脚本、ってことで、炎の魔法じゃなくなってましたね。でもダムブラスは鬼だと思うけどw
 ついに追いつめたところで、ゼルが新技披露!毛ばりw鬼太郎かい!神坂先生もあらいずみ先生も鬼太郎好きみたいだしね。シリアス回でもギャグは忘れず。
 そこにいきなし登場するゼロス。毛ばり握りつぶされたwポコタも捕獲です。ガウリイがお約束どおり「誰だっけ?」をやってくれたよ。ツッコミと解説は入らなかったけど。ゼロス登場の理由は「秘密です」。出たよ、さっそく決めセリフ。ゼロスに耳を掴まれたポコタは離せ〜と暴れる。解放後はアメリアの頭の上に。お〜、4話で打ち解けた成果がここに。しばらくはアメリアの頭の上が定位置になりそうだな。
 ゼロスの指摘で周囲を見渡してみると・・・深い霧に覆われた廃墟が。リナ達はポコタを追いかけているうちに、彼の故郷「タフォーラシア」にたどり着いていた様子。タフォーラシアはサイラーグの末裔が数百年前に作った国だそうな。サイラーグは120年前、魔獣ザナッファーに滅ぼされる前には魔道士協会の本部があった街です。そんなサイラーグの技術を持ち出して、研究を続けていた人々がいたら・・・というIFですね。なるほど、それならポコタが光の剣レプリカや魔道戦車を作れる技術を持っていたのもわかる。 光の剣はきっとザナッファー事件のときにサンプリングしたんでしょう。ガウリイのご先祖さんはちゃんとデータを取らせてあげたのかな?
 追記:タフォーラシアの建国は数百年前だそうで、ザナッファー事件の120年前より前でした。となると、ガウリイが「タフォーラシアを聞いたことがある」と反応したのが鍵か?昔からご先祖様がこの国と交流があったとか?それとも、本来異界の魔族である光の剣を人間にも使えるようにした人物・・・神坂先生曰く「昔えらい人がおったんや」ってことであんまり細かく考えていなかったその「偉人」がタフォーラシアの人なのかもな、と思った。ザナッファーの事件のときにタフォーラシアから助っ人が出ていて、その時にガウリイの先祖との交流があってサンプリングさせてもらった可能性もあるけど。

 しかし、タフォーラシアはデュラム病という疫病によって壊滅の危機に晒された。そこを一人の魔道士によって救いの道を示されたんだとか。その魔道士の名は・・・「赤法師レゾ」。なんと!ここでレゾの名前が!なるほど、それでキャストに子安さんの名前があったのね。今回は声なかったけど。「サイラーグの末裔が作った国」「赤法師レゾ」など、原作や旧作の設定をうまく持ってきましたね。レゾにも疫病を治すことは出来ず、治療法が見つかるまで住人を魔法で眠らせて国を切りに閉ざして封印したらしい。で、住人を眠らせた術はゼロス曰く「冥王様の術に近い」とのこと。NEXTとも繋げるか!確かにクリスタルの中で眠り、というとNEXT最終回前後を思い出す。でも、リナが「レゾがかけた術なら冥王の術に近いのもわかる」と言った意味がよくわからんな。レゾは魔王だから魔族っぽい術も使えたってこと?でも、封印が解けるまではレゾ自身も魔王の力のことは知らなかったはずだし・・・。いや、知らずともすごい力が使えちゃうのが魔王を体内に封印されしもの、ってことかなあ?
 デュラム病は今はもう治療方法が確立されたいるものの、レゾが行方不明のため、封印を解くことは出来ない。「レゾはもう死んでいる」、と告げるリナだが、「死んだら解ける封印だから死んでいるはずはない」とポコタ。確かに、フィブリゾの術も「死んだら解ける」だったね。ってことは、まさかレゾは生きている?という疑問が投げかけられる。まあ、さすがに生きちゃいないだろうなあ。とりあえず、レゾ絡みの事件、ってことでゼルガディスの活躍にも期待したい。
 レゾがタフォーラシアを保護したのは、その技術が欲しかったからだろうなあ。ザナッファー研究してたし。封印が解けない謎は・・・1.封印をかけたのは実は別人(コピーとか?) 2.別の力で干渉が入った。(復活させたくない何ものかの陰謀?)云々。結局まだよくわからないけど、この辺の謎もキーになってきそうです。
 レゾって誰?って人のために一応解説が入る。アメリアが「直接会ったことはないから」と尋ねる形でした。確かにアメリアが会った事があるのはコピーの方だけ。一応無印でも簡単に説明してたけどね。ここは聞き手はガウリイがお約束だと思ったが・・・あえて違うパターン?
 ゼロスは例によってとんずらし、ポコタは「事情が分かったなら出て行ってくれ」と言う。しかし、リナ的にはまだ聞きたいことはたくさん。タフォーラシアの事情は分かっても今回の魔道戦車爆破事件は解決してないしね。そこに響き渡る爆音。爆発は王の館から!
 燃え盛る炎を消化するリナ。エクストボールとはまたマニアックなところをw消火用の呪文ですね。さすがは高山さん脚本です。
 王の館には侵入者あり。彼のセリフによりポコタの正体が発覚・・・「ポセル=コルバ=タフォーラシア王子」。ええええ!ポコタ王子っすかw名前もスレイヤーズ世界っぽくないな、と思ってたけど頭文字取っただけの仮名もしくは愛称だったとは。なるほど、恐らくポコタは、体が疫病に侵されてしまったため、精神だけを仮の体・・・小動物の体に乗り移らせた存在なんじゃなかろうか?「好きでこんな体になったわけじゃねえ」って事らしいし。
 侵入者は原作5巻より白虎の獣人、デュクリス。もさもさ毛皮がなんかかわいい。ポコタとは同郷のようで、魔道戦車を盗んだのも彼のようです。デュクリス普通に・・・敵かよorz。原作の実はいい人設定気に入ってたのになあ。でも、なんか訳ありのようで、「国を思う故にあえて裏切った」的な展開っぽいな。最終的にはいい人、に期待してみる。リナとの交流もやって欲しいなあ。
 デュクリスと一緒にオープニングに登場している二人の女性も現れました。扇子の女性はルヴィナガルド王国侯爵ジョコンダ、メイドはオゼルという名前。デュクリスはターフォラシアで作り出された魔道戦車試作機を盗み出してジョコンダに売りさばき、それを元にルヴィナガルドは戦車を増産・軍備拡張。ポコタは戦車を盗んだ犯人の捜索と自分が作った戦車の悪用防止ため、魔道戦車爆破事件を起こした。で、その爆破事件の犯人としてリナが疑われた、というのがここまでの流れみたい。
 ジョコンダは「死の商人」らしく、セイルーンを名指しで挑発。これでアメリアも他人事ではなくなってきました。セイルーンから依頼を受けているゼルも同じ。ゼルはレゾの絡みもあるしね。歯車がようやくかみ合っていく感じなのはうまい。
 リナとジョコンダも対峙します。「リナに魔道戦車が破壊されているという風評が立つのは困る」「魔道戦車の値打ちが下がる」というジョコンダ。なるほど、ワイザーのおっちゃんのたくらみが分かってきた。つまりは「リナ=インバースが魔道戦車を破壊している」という噂を流すことで、「小娘一人に壊されまくっているようでは大した兵器ではない」と広めるネガティブキャンペーンをやらかしてるんじゃないかと。1話でゼルが言っていたセリフは実は的を得ていた!?同時にリナを強引に巻き込んで事件を解決させるため、でしょう。やってくれるぜおっちゃん。
 ポコタは「お前らを許すわけには行かないんだ」とデュクリス達に攻撃を仕掛けます。しかしブラムガッシュは無効。ならば、と大技バーストフレア。「室内でそんな呪文を使うな」とリナ。この辺の判断能力はさすが・・・なんだが、前回あなたその呪文をアメリアに使いましたよね?まあ、あれはギャグだし、室内で使ったわけじゃないからいいのかもしれないけど・・・この編はバランス取って欲しかった。前回のをファイヤーボールくらいにしとけばよかったのに。
 と、そんな大技もデュクリスには無効。彼の身につけているザナファ・アーマーが魔法を弾いているらしい。ゼナファキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!これはメフィ登場フラグと思って良い?ザナッファーは原作とアニメでだいぶ設定が違うので、今回はそのすり合わせをやるのかな?ザナッファーについて、全然説明がないまま進んでるけど、次回以降フォローはあるんだろうか。そんなザナッファーについては後日改めて考察とかやりたいと思っています。
 追記:今作では「ザナッファー」ではなく「ザナファー」と呼称が微妙に違います。単純に訛りで原語は一緒なのか、ザナッファーとは少し違うものという認識なのか・・・。
 ザナファ相手にポコタは光の剣で応戦。ジョコンダは「これ以上ザナファの値打ちを下げることがないようにしなければ」と剣を取る。どうやらザナファも量産して売りさばく気らしいぞ!しかもこいつも戦えるのか!メイドのオゼルのほうも気になるね。今のところ魔族に見えてしかたないんだけど。そう思わせて実は別の存在かな?
 戦闘体制に入ったジョコンダにリナも参戦の構えを見せる。「あたしの呪文でこいつに効きそうな物は・・・」とモノローグ。悩むまでもなく、ラグナ・ブレードがあるっしょ。ここは使って欲しかったなあ、ラグナブレード。理由は二つ。一つ目はそろそろリナの見せ場が欲しかったこと。今回は答え合わせのような回になっていて、アクションシーンが乏しいし、今作全体を見渡してもリナの見せ場少ないんですよね。2話の魔法合戦とドラスレくらい?でもドラスレなんてリナにとっては名刺代わりですよ。彼女の真の必殺技はラグナブレードなので、ここいらで一発見せて欲しかったかな、と。リナにしか使えない呪文ですしね。もう一つは、リナのラグナブレードがザナファを脅かす可能性があることをジョコンダに示すことで、光の剣以外のザナッファーの弱点であるリナが明確に邪魔な存在になってくる→ズーマ雇って殺しちゃえの流れにうまく繋がったのになあ、と思うので。まあ、魔道戦車の風評被害の時点で邪魔なので、殺そうとする動機は充分なんだけどさ。リナがラグナブレード発動→ゼロスの介入で引き分け、っていう流れだったらなお良かったな。
 でも、ラグナブレードは威力の分、リスクもある呪文なので、ここでリナがためらったのも理解できるかなあ。弱点一つ目は、剣の間合いに入って直接当てなければいけないこと。デュクリスは白兵戦も得意そうなので難しいと踏んだか?でも仲間3人のサポートがあれば当てることは出来たはずだとは思う。弱点二つ目は魔力消耗が激しいこと。デュクリスを倒したところで力尽きちゃったら他の二人にやられちゃう、という読み?これもタイマン戦じゃないしなあ。3つ目は当たったら確実に殺しちゃうことですね。さすがにラグナブレードはギャグでは済まない。事情が100%飲み込めているわけじゃないので、まずは「倒す」に留めるという判断か?一つ目二つ目は、リナがザナファの能力をどの程度把握していたか、によっても変わってくるかな。通常呪文で倒せる可能性があるならわざわざリスクを犯した呪文を使う必要はない。その辺を含めた値踏みのシーンだったのかな。
 追記:などと考察したけど、結局リナが戦闘に参加しなかったのはポコタが光の剣でダメージを与えられてたから、でしたね。タイミング逃しちゃった、的な。
 結局、ポコタの光の剣が掠っていたようで、デュクリスにダメージを与えるのに成功。止め、とばかりに攻めるポコタをゼロスが制止。今回、ゼロスは敵側のようです。でもジョコンダに「命令されるいわれはない」そうで。黒ゼロスはやっぱかっこいいな。ゼロスはジョコンダたちを引き連れてとんずらする。
 シーン変わってジョコンダの城。デュクリス曰く、ザナファはまだ完成していないらしい。そんなデュクリスにクレアバイブルの写本を見せるゼロス。おお!クレアバイブルまで出すか。しかし、本来写本の処分をやっているはずのゼロスがなぜわざわざその力を使わせるようなことを?でも、最後に写本を焼いてしまうし・・・。ゼロスの目的はとにかく謎。本来の仕事と逆の事をやってるくらいだから、何か大きな陰謀がありそうだな。やっぱ獣王の策なのかなあ。ゼロスは上司に忠実な中間管理職だから、独断で動くいているとは思えない。
 ジョコンダは暗殺者ズーマを呼ぶように声を掛けたところで「♪終わりはしない〜」。うお、曲被せる方式いきなり打破かいwでも、これもありですね。
 レゾとタフォーラシア、ジョコンダの企み、そしてゼロスの目的・・・謎をぶちまけまくって今回は終了です。いやー、ストーリーも面白くなってきましたよ。でも次回はまたギャグ回のようで。ワイザー、ポコタ絡みは一段落したので、次は単独のバカ話になりそう。こちらにも期待してみる。