コミック版スレイヤーズREVOLUTION 第1話「容疑者リナ=インバース」ネタバレ感想

 ドラゴンエイジにて連載開始となった、コミック版スレイヤーズREVOLUTION。早速そのネタバレ感想行きます。

ドラゴンエイジ 2008年 06月号 [雑誌]

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 まず一言。すごく面白かった。スレイヤーズは過去に何度もコミック化してきました。それぞれのコミック版にはいいところ、悪いところ両方あった。そして、また新たなマンガ家さんの手によってコミック化するとのことで、多少不安もあったのですが・・・今回、第1話の段階ではとても面白い内容に仕上がっていました。
 読んでいて感じたのは、キャラクターが既存のイメージを崩すことなく絶妙に動いているな〜ってこと。このスレイヤーズREVOLUTION、アニメ版スレイヤーズのキャラクターイメージを忠実に再現しています。
 過去のコミック版スレイヤーズを見てみるに、割と作画を担当された方の解釈が前面に押し出されている印象です。原作とアニメを読み解いて、その両方から生み出された新たなキャラクター像というのが作品に反映されている*1。個人的に、それはそれで、マンガとしての独自の持ち味を発揮しているのでいいと思います。
 でも、今回のスレイヤーズREVOLUTIONは完全にアニメ準拠に的を絞ってコミカライズされた作品・・・そういう印象を受けました。ストーリー展開やキャラの掛け合いは、アニメのシリーズ構成担当の高山治郎さんの書く脚本を髣髴とさせる。実際、アニメ版プロットを基に絵をつけた作品なのかもしれない。
 今回作画を担当している氷樹一世さんはホームページによると、1985年生まれの23歳。丁度「スレイヤーズを子供の頃に見てました」って世代ですね。・・・実際見ていたのかはわからないけど。そんな若手のマンガ家さんが担当したことも、アニメ版完全準拠な一因かもしれません。
 さて、そんな印象から思うに、アニメ版スレイヤーズREVOLUTIONも基本的なストーリーの流れはコミック版と一緒なんじゃないかな、と思います。100%一致、とまでは行かないと思いますが。
 それを踏まえつつストーリーの感想と今後の展望などを。第一に注目すべきはワイザーのおっちゃんの登場でしょう。この1話、スレイヤーズすぺしゃるの「理由なき冤罪」を下敷きにしたお話ですね。おっちゃん見たときに、原作どおりに展開するのか?と思いきや、ルヴィナガルド王国軍隊登場し、リナパーティいきなり大暴れ!第1話っぽくていいですねぇ。4人それぞれ見せ場が用意されています。再会したばかりなのに、見事なコンビネーションを見せてくれて嬉しかった。個人的に「冷静にリナの理解者ポジション」に徹するゼルがかっこよくて気に入りました。
 最後はお約束のリナのドラグスレイブで締め!と思ったらここでまた予想外の展開が起きます。謎の新キャラポコタが光の剣もって登場。竜破斬決めちゃいます。・・・最後はリナが見せ場を奪われて怒る、というオチ。
 アニメでもこの展開なんかな?そりゃお約束を破るのがスレイヤーズのフォーマットだけどさ・・・。やっぱ一話で竜破斬は見たいよ。とは言え、繰り返しになるけど「お約束を破ってきたこと」は評価したい。それがスレイヤーズなんだから。第2の注目ポイントは新キャラのポコタ。見た目はどんなアニメにも1匹はいるようなファンシーなマスコットキャラなわけですが・・・そのお約束も破って欲しい。一話でリナのお株を奪ってしまうというまさかの展開をやってくれたわけで、いい意味で掟破りなキャラであって欲しい。今回は竜破斬が使える・光の剣を持っている・飛べる、この3点しかわからなかったけど、今後の展開に期待。
 で、彼?が持っている見た目光の剣そっくりな剣。ポコタの正体共々謎なわけですが、恐らくリナはその「光の剣」を求めてポコタを追うような展開になるのではないでしょうか?でもワイザー出てきた以上は理由なき冤罪〜ソラリアの謀略のエピソードはやりそうなわけで、そこにこのポコタがどう絡むのか・・・詰め込みすぎにならないといいが・・・。
 最後になりますがコミック版の絵柄について触れておきます。最初は違和感あったけど、慣れればこれもありかな、と思えてきた。今風、といいますか、ドラゴンエイジのカラーに合わせてきた感じ。それでいて元のイラストのイメージを大きく崩していない。これはストーリーの中でキャラクターがぶれいていないせいで、そう感じる部分もあるんだろうけど。
 何はともあれ、コミック版スレイヤーズREVOLUTION、アニメ版共々楽しみにしたいと思います。

*1:あらいずみ版はアニメ化前の作品なので、またちょっと違った立ち位置ですが