すごいよマサルさん ウ元ハ王版

 普通のコミックス持ってるけど、うすた先生書下ろしオーディオコメンタリーに惹かれて購入してみた。全5巻だから揃えても負担少ないしね。しかし、完全版としての出来はイマイチかなあ。
 まず大きさが一般的な完全版より小さい青年コミックスサイズなのが残念。完全版なわけだから、例え購入後に置く場所に窮するとわかっていても大きなサイズで出して欲しかった。まあ、コメンタリー記載スペース確保のためなんだろうけど。そのコメンタリーも、一部は面白かったけど、期待しすぎてしまったせいもあってか、思った以上には笑えなかった。マサル×フーミンにせず、作者が当時を振り返ってのぶっちゃけトークにしちゃった方が面白かったかも、と思った。
 完全版もう一つのお楽しみ、カラーページの再現もなし。これもすごく残念。代わりに・・・なのか蛍光カラーで新たに着色してあるわけですが・・・目がチカチカして見にくいよこれ。表紙が線画なのもなあ・・・。どうやらだんだん完成原稿になっていくという趣向みたいだけど、やはり色がないのは淋しいよ。このような完全版で1333円とは・・・。そうか、完全版じゃなくてこれが「ウ元ハ王版」たる所以か。
 さて、中身の話。新たに読み返して思ったこと。ギャグマンガ界にマサルさんの与えた影響ってすごかったんだなあ。マサルさん第1話みたいなギャグマンガ、ジャンプの読みきりでよく読むもん。クラスに変な奴がいて、ちょっと気弱なツッコミ役がいて、変な奴の奇行に振り回されながらも、いつしかペースにはまっていく、みたいな。マサルさんの魅力は「すごいよマサルさん」というタイトルに全てが集約されている気がする。マサルさんはバカで変態なんだけど、なぜか「すごいよ」と思わせてしまうパワーがあるんですよね。模倣の作品にはそれがなく、ただの変な奴がバカやってる印象しか残らない。まさに、すごいよマサルさん。あと、個人的にはフーミンのツッコミが好きです。やっぱボケは殺すも生かすもツッコミ次第だと思うので。
 2巻以降も・・・とりあえずは買ってみようかなあ。