「美内すずえとガラスの仮面展」に行ってきました

http://www.setabun.jp/garasu.html
 先週の土曜日に行ってきました。通常の企画展だけではなく「作者が語るガラスの仮面」というトークイベントにも参加しました。このイベントは美内すずえ先生とパントマイミストの清水きよしさんの対談+パントマイム演技の実演、そして美内先生サイン会と濃い内容でした。
 会場にはおばあちゃんからお母さんと一緒の小学生まで、かなり幅広い年齢層の方々が来てました。さすがガラかめの歴史を感じる。この面子の中では、私と同伴の友人は若い方だった。アンケートに年齢を書くのに全く抵抗がないイベントは初めてかもしれない・・・。事前応募制で150名までのイベントだったのですが、後ろの席が2列くらい余ってました。抽選という名目だったけど、出した人全員当選だったっぽい。世田谷文学館のホームページで告知されていましたが、応募方法が少し分かりにくい印象だったので、その影響もあったかも。
 トークショーは、お二人の出会いやそれぞれの職についたきっかけ、ガラかめ生誕の裏話、パントマイムについて少し専門的な話などなど。ガラかめ裏話はテレビや雑誌などのインタビューで聞いた話がほとんどでした。これだけ長くやってて、しかも最近描いてないとなれば新しい話なんてほとんどないよな・・・。でもまあ、その場の雰囲気などもあり、楽しんで聞くことが出来ました。トークの内容は省略。
 トークショーの後、第2部として「マヤと亜弓さんのパントマイムの本当の師匠」(美内先生談)という清水きよしさんの実演が行われました。これがなかなか面白かったです。小道具やセリフは一切なく、動きだけの演技。それでも充分に笑いや感動が伝わってきました。
 ただ、トークショーでも話題に出ていましたが、パントマイムは見る方にも知識や想像力が必要のようです。例えば風船という演技では「割れてしまった風船の欠片をもう一度膨らます」というシーンがありました。何でも、物がなかった時代は割れた欠片に息を吹き込んでもう一度膨らまして遊んでいたんだそうです。私はてっきりもう1個持っていたのを取り出して膨らましたのかと思いました。でも、こういう記憶のちぐはぐによるイメージの違いも楽しみのうち、なんだそうです。観客の数だけイメージの形があるんですね。
 ここで思い出したのがガラスの仮面1巻の「マヤが逃げた小鳥のパントマイムをする」シーン。劇団オンディーヌのモブ達はマヤを「でくのぼう」とバカにしますが、あんな風に最初からバカにしてみていたら見えるものも見えないんだな〜と思った。逆にあの状況で冷静に見極め、想像力を膨らませることが出来た亜弓さんはやっぱり只者じゃないな。あのモブ達は絶対スターになんかなれません。
 さて、イベントの話に戻ります。演技終了後、清水さんから「早く続きが読みたいです」と誰もが思っていた一言が飛び出した!(*^ー゚)b グッジョブ!! しかし、それに対してミウッチの回答は「みなさん、元気で長生きしてください」・・・orz。ダメだこりゃ・・・先は長いぞ。会場に足を運んでくれたおばあちゃん達の為にも早く完結させてください、美内先生!
 最後に美内先生のサイン会が行われました。事前に告知がなかったけど、これは嬉しいサプライズ。サインは会場に売っている本またはガラスの仮面展オリジナルクリアファイルに、と言うことだったので、早速コミックス1巻を買ってきた。クリアファイルも買ったけど、やっぱ作家マンガ家のサインは本に欲しい。例え家にもう1冊あっても・・・。考えることはみんな同じだったらしく、1巻を持ってる人が多くて笑ったw

 これがゲットしてきたサイン。大切にします。貰うときに「続き楽しみにしています」とダメ元で言っておいたw
 さて、イベントが終わったので、続けて展示のほうも見てきました。

 会場は2階。2階への階段には劇中劇のポスターが飾ってありました。

 ジュリエット

 二人の王女。その他、椿姫・王子とこじき・奇跡の人がありました。姫川親子の登場率高いw

 会場内に潜入!原画たっぷりと等身大と思われるキャラクターのパネル、ガラかめの歴史を記した年表などなど。会場内は撮影禁止なので画像はありません。
 原画は第1話のものからありました。30年以上前なのにちゃんと残ってるんですね。スケッチブックのような紙に描かれていました。当時はマンガ原稿用の紙ってなかったんだろうか?文庫派の私と友人は、カラーイラストはほとんど目にした事がなかったので、それだけでも新鮮でした。ざっと原画を見渡して気づいたことが一つ。ホワイトで修正した部分が全然ない。連載中は才能が溢れていたから、一気にざざっと描いちゃったのかな・・・とか思ったけど、ひょっとしたら間違えたら最初から全部描き直してるのかな?美内・・・恐ろしい子・・・。そりゃ続きもなかなか出ないよ・・・。
 ガラかめ年表はキャラクターごとに分けて掲載されていました。真澄史はマヤのことばかりです。「いつもあなたを見ています」の言葉に偽りはなかった!そして亜弓史もマヤへのライバル心でいっぱい。マヤモテモテです。

 ここだけ撮影OKだったマヤの部屋再現。せまっ。愛読書の花とゆめもちゃんと置いてあった。下の方に散らばっている紙は紫のバラのひとからのメッセージカードです。横に同じものがクリアファイルに収まって置いてありました。ぱらぱらとめくって見ましたが・・・現代ならどう見てもストーカーです、本当にry。まあ、マヤは実の親にも自分の力を何一つ認めてもらえずに育ってきたわけで、そこに「ファンです」と言ってくれる人が現れたら嬉しいだろうな、きっと。
 全ての用事が終わり、美術館を出ようとしたそのとき、美術館の人たちに見送られて帰っていく美内先生の姿が!正面玄関から普通に出て行ってる〜!!こういう場合、裏口からこっそり帰っていかないか?しかも車でも呼んであるのかと思ったら、なんと徒歩で駅に向かいましたよ!当然私達も行く方向は一緒なわけで、図らずも後を着いていく形に・・・。友人に「話しかけてみる?」と持ちかけたら「え〜、でも何を話したらいいかわからないよ」と言われた。確かにその通り、言いたいことはただ一つしかなかった。しかもさっき言ったし。結局駅まで付かず離れずご一緒してしまい、まさか電車も一緒では?と思ったら、踏切を越えて去っていってしまった。おや?この近所に住んでるんだろうか?その伝手で世田谷文学館で開催されたとか?最後に謎を残し、イベントは幕を閉じたのであった。